アレクサンドリア・オカシオ・コルテス「飛行禁止区域」にノー。保守派も思わず同意

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若手左派議員アレクサンドリア・オカシオ・コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)下院議員(ニューヨーク)が、ウクライナ政府が求める「飛行禁止区域」(ノーフライゾーン)の設定に反対を表明すると、保守派から賛同の声が上がった。

オカシオ・コルテス氏は、Instagramで飛行禁止区域に関するQ&Aを実施。「ノーフライゾーンが、なぜ恐ろしい考えなのか説明してくれる?」という質問に、「飛行禁止区域を宣言することは、基本的に宣戦布告に等しい」と説明し、米国がロシアに宣戦布告することを良く思わないなら、飛行禁止区域に反対すべきだと答えた。

ノーフライゾーンが宣戦布告となる理由について「もし米国もしくはNATOが定めると、ロシアの戦闘機を直接、撃ち墜とし始める。それはロシアがNATOに報復するためのきっかけとなり、核保有国間をエスカレーションすることに繋がる」と語った。

これに対し、保守派やアンチからは「いつもは合意しないけど、この点に関しては正しい」(心理学者のジェフリー・ミラー氏)「真実かつ重要」(Washington Examinerのコラムニスト、ティム・カーニィ氏)、「Foxニュースのタッカー・カールソンとついに、認識が一致した」など、ネットでは賞賛する声が上がった。

トランプ支持者のプロスケーター、アダム・クリグラー氏は「AOCに、ただ合意してしまった」とコメント。

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アントレプレナーで投資家のディビッド・サックス氏は「彼女は(ロシア人にプーチンの暗殺を呼びかけた)リンジー・グラハムや、ミット・ロムニーより、分別のある話をしている。いかに共和党が外交政策で路頭に迷っているかを示すものだ」と指摘した。

国民の間で混乱?

なおロイターが今月頭に行った世論調査では、米国民の74%が飛行禁止区域の設定を支持していた。一方、過半数が米軍の派遣や空爆への参加に反対していることから、回答者が飛行禁止区域の設定に伴うリスクを、十分に理解しているかどうかは不明だと説明している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、米連邦議員に対する演説で、ウクライナの惨状について説明。改めて、ウクライナ上空の飛行禁止区域の設定や戦闘機、武器の供与を求めた。

バイデン政権はこの演説後、約8億ドルの追加支援を約束すると発表。対空兵器や銃、自爆型ドローンなどの供給を約束したが、飛行禁止区域や戦闘機の提供については改めて否定した。