トランプのエプスタイン資料公開拒否に「イスラエルの影」? 脱MAGA議員が示唆

7
Philip Yabut/Shutterstock

性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関する政府保有資料の扱いをめぐりトランプ大統領と真っ向から対立しているマージョリー・テイラー・グリーン議員(共和党・ジョージア州)。16日にCNNのインタビューに出演し、トランプが資料非公開に固執する背景に外国の圧力が存在する可能性を指摘した。

前日にXに投稿した内容について問われた彼女は、下院情報委員会が公開したエプスタインのメールから、彼が元イスラエル国防相エフード・バラクと関係を持ち、ビジネス取引をしていたことが判明したと説明。さらに「イスラエル政府が関与し、諜報機関にも繋がっていたと思われるビジネス取引もあった」と指摘し、「エプスタインはイスラエルのために働いていたのか」問うべきだと主張した。

一方、イスラエルがトランプに資料の隠蔽を働きかけているということかと聞かれると、「違う」と否定しつつも、人々の疑問を「声に出しているだけだ」と述べた。

トランプは14日、来年の中間選挙を控えるグリーン議員を「極左に傾倒した」と非難し、支持表明を撤回した。グリーンはこれを、資料公開を支持する自分への政治的報復だと見なしている。

エプスタインとイスラエル、あるいは同国の諜報機関との関係は以前から取り沙汰されてきたが、今回の議会資料公開をきっかけに、改めて注目を集めている。

Advertisement

ドロップサイトは、非営利の内部告発サイトや下院情報委員会が公開した資料を元に、元首相エフード・バラクが閣僚退任前後に進めたイスラエルとコートジボワール間の安全保障交渉に、エプスタインが水面下で関与した明確な証拠があると報じている。

同サイトが引用したメールによれば、エプスタインはバラク氏に「市民の不安が爆発し、権力者が絶望している今、これはまさに君にとって好機だ」とメールを送っていたことがあり、バラク氏は「その通りだ。だが、それを現金化するのは簡単ではない」と返答していた。

また、2012年以降のメールからは、両者がコートジボワール政府要人や大統領の親族と度々接触し、軍再建や情報機関整備の協力を秘密裏に進めていた可能性が示唆されている。バラク氏は2013年3月の国防相退任後も交渉を継続し、イスラエル企業や元諜報トップが関わる通信監視センター設置案を推進。2014年には両国が防衛・治安協力協定を正式に締結したが、こうした動きと並行してエプスタインがニューヨークでバラク氏とワタラ大統領側近との会合を調整したメールなども確認されている。