中東和平で勢い MAGA黒幕が考えるトランプ「3期目出馬」の策略とは?

20
noamgalai / Shutterstock.com

MAGA運動の思想的支柱で、トランプ大統領の元首席戦略官でもあるスティーブン・バノンが、トランプが3期目の大統領選に合法的に出馬することは可能であり、「出馬すれば勝つ」と宣言した。

バノンは10日、ニュースネーションの番組に出演し、憲法上の制限を回避する構想に言及した。

アメリカ合衆国憲法修正第22条は、大統領職に選出される回数を2回に制限している。

この条項がトランプの再出馬を妨げるのではないかと問われると、バノンは「さまざまな選択肢がある」と主張。2026年の中間選挙後の“適切な時期”に計画を公表すると述べ、「投票用紙に彼の名前が載れば、彼は勝つ」と断言した。

バノンによれば、ジョン・ロバーツ長官率いる現在の最高裁は、大統領権限に関する問題を「政治的性質を帯びたもの」として司法判断の対象外とする傾向があり、3選の是非もその延長線上で扱われる可能性がある。ただし、彼の構想は憲法修正第22条そのものを廃止する動きとは異なるとも示唆した。

Advertisement

さらにトランプの成果として、成立したばかりのイスラエルとハマスの停戦合意に言及。「彼が中東、特にガザとイスラエルで成し遂げたことは特筆に値する。数百年に一度の偉業だ」と述べ、「最高司令官として彼を再び選ぶべきだ」と持ち上げた。

トランプ本人もこれまでたびたび「3期目」の可能性を示唆してきたが、そのたびに波紋を広げている。

今回のバノン発言にも、ネット上では批判が殺到した。

「憲法を守らないと、こんな発想が当たり前になってしまう」「彼らにとって憲法は都合のいい時だけ存在する」といった声が相次ぎ、「民主主義を破壊する影の政府の一員のようだ」「正真正銘の反逆罪だ」といった厳しい批判も見られた。

また、「トランプは2028年まで持たない」「あの男は再び立っていられない」と、健康面から再出馬を疑問視する声、対抗策としてオバマの3選を期待するミームも投稿されている。