7月8日、トランプ大統領が閣僚会議で披露した「歴史講義」が、SNS上で波紋を呼んでいる。
「この国は大恐慌を経験した。そして大恐慌が始まってしばらく経ってから、経済を救えるかどうか試すために関税を再び導入した。しかし、大恐慌から抜け出すのには実際には25年もかかった。多くの人はそのことを理解していない」
関税政策の正当化を狙った発言だろうか。
とはいえ、歴史的事実とは大きく異なる。トランプ氏が言及したとみられる関税(スムート・ホーリー関税法、1930年)は、大恐慌の初期段階に成立したもので、世界中の貿易を縮小させ、結果として世界経済をさらに悪化させたと広く考えられている。さらに、大恐慌はニューディール政策などで徐々に回復し、第二次世界大戦の経済拡大によって本格的に脱却したというのが通説だ。
X(旧Twitter)ユーザーたちからは容赦ないツッコミが飛んでいる。
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「これは彼のバカげた関税をまたやるための布石?」
「祖父・シンプソン感、強すぎる」
「彼より関税に詳しいうちの犬」
「グリム童話の新作かな」
「唯一正しいのは“大恐慌があった”という部分だけ」
学歴を疑う声も。
「こんなやつが父親が金を出さなければ高校や大学を卒業できるはずがない」
「彼はアメリカ史の授業で単位をもらえたんだろうか」
皮肉から懸念へ。
「認知症なのだろうか?」とメンタルを心配するユーザー。「つまり…任期を25年務めたいということ?独裁政権のたくらみのように聞こえるのだが」と、憲法を無視して権力を掌握し続けるための布石ではないかと不安がるコメントも飛び出した。
無知を自信たっぷりに披露する世界一の権力者と、黙って見守る閣僚たち。はだかの王様劇場は続く。