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世界で最も危険な男 3Dプリンター銃の推進者コーディ・ウィルソンとは?

シアトルの連邦地方裁判所は7月31日、非営利団体ディフェンス・ディストリビューテッドに対し、3Dプリンターで製造可能な銃のブループリントの一般公開の一時差し止めを命じた。

これを受け、同団体はサイト(DEFCAD.COM)から、デジタルファイルを削除したが、団体創設者のコーディ・ウィルソン氏(Cody Wilson)はCBSのインタビューに「銃はダウンロード可能なものとなり、パブリックドメインにある。もう後戻りはでいない」と語るなど、3Dプリンターによる銃の普及は不可避だとする姿勢を示した。

3Dプリンターで製造した銃には、シリアル番号がないため、追跡性が保たれない。また、バックグラウンドチェックを必要としないため、犯罪者やテロリストなどに活用されやすい。さらに金属探知器をくぐりぬけて流通する可能性など、様々な問題を抱える。

コーディ・ウィルソンとは

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ワシントンポストによると、ウィルソン氏が3Dプリンター技術について学んだのは、2012年、テキサス大学ロースクールに通っていた頃だという。同年7月には、3Dプリンター銃のデジタルファイルをインターネットでシェアする構想を、Youtubeに投稿した動画で紹介をしている。ウィルソン氏は、これを、ウィキリークスから着想を得て、ウィキ・ウェポン(Wiki Weapon)と呼んでいる。また、同年、ウィルソン氏はシリアのアサド大統領とともに、WIREDの「世界で最も危険な人物15名」に選ばれている。

その後、ウィルソン氏はライフルのパーツやピストルの3Dプリンターでの製造に成功する。2013年にはウェブサイトを通じて、ブループリントの公開に踏み切った。しかし、公開後まもなく、国務省が「武器国際取引に関する規制(International Traffic in Arms Regulations)」に対する抵触を理由に、ウェブサイトからの削除を命令。ウィルソン氏はこれに従うが、この時点でウェブサイトからはデータが10万回以上ダウンロードがされていたという。この措置を不服としたウィルソン氏は、2015年、憲法修正第2条基金(Second Amendment Foundation)とともに政府を提訴している。

2014年には、新たにAR-15ライフルのロアレシーバー(Lower Reciever)と呼ばれるパーツを製作するためのCNCフライス盤「ゴースト・ガンナー(Ghost Gunner)」の発売を開始する。ロアレシーバーはライフルのストックやマガジン、バレルなどをコネクトする中心部分。そのためシリアル番号のない追跡不能なロアレシーバーの販売は法律が禁じるなど、規制も厳しい。しかし、自宅で製作するものに関しては禁じていないという。

さらに、ウィルソン氏の活動は3Dプリンター銃の開発にとどまらず、2017年にはHatreonという名のクラウドファンディングサイトをスタートする。Patreon やGoFundMe、ペイパルといったサイトが、ヘイトグループや白人至上主義者へのサービス停止する中、Hatreonはこれらのグループや人物に対する資金調達の場を提供。オルト・ライトグループのリーダーのリチャード・スペンサー(Richard Spencer)やネオナチのニュースサイト「The Daily Stormer」を設立したアンドリュー・アングリン(Andrew Anglin)らよって利用された。現在、サイトは閉鎖されているが、ブルームバーグによると、寄付金のほとんどは白人至上主義者の手に渡ったという。

2018年6月、国務省がウィルソン氏とディフェンス・ディストリビューテッドに対する停止措置の撤回に同意したことを、憲法修正第2条基金(Second Amendment Foundation)が発表。これを受け、ウィルソン氏は8月1日より、サイトを通じてブループリントを公開する計画を発表していた。

7月31日のCBSの取材に対し、ウィルソン氏は「私は21世紀の憲法修正第2条のために戦っている。」「未来にとって(私の行いが)良いことは、疑問の余地がない」と自身の立場を改めて肯定。一方で、反対意見に対しては「すでに議論は終了している」と述べた。

ウィルソン氏に対する3Dプリンター銃のブループリントの公開差し止めは一時的な措置であり、裁判所は8月10日に改めてヒアリングを行うとしている。

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