恋人を死に追いやった女性、有罪認める

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交際相手に自殺を迫るメッセージを送るなどして、過失致死罪に問われていた元ボストンカレッジの女子学生、イニョン・ユー(Inyoung You)被告が24日、有罪を認め、執行猶予2年半、保護観察10年の判決を言い渡された。ニューヨークタイムズが報じた。

2019年、同じくボストンカレッジの学生で、ユー被告と交際していた当時22歳のアレクザンダー・アルテュラさん(Alexander Urtula)は、ボストンのロクスベリーにある駐車場で飛び降り、自ら命を絶った。卒業式を一時間後に控えていた。

マサチューセッツ州サフォーク郡のレイチェル・ロリンズ検事は声明で、ユー被告は18ヶ月の交際の間、アルテュラさんに、口頭および身体、精神的な虐待行為を執拗に繰り返し、自殺の日まで、虐待の回数と厳しさを増していったと説明した。

最後の2ヶ月間、ユー被告から送られたメッセージは4万7,000件に上り、「自殺しろ」「死ね」などと繰り返していた。

ユー被告は、アルテュラさんの居場所を習慣的に追跡していたという。最後のメッセージのやりとりでは、自殺を思いとどまるよう懇願する前に、アルテュラさんが携帯電話の位置情報をオフにしたことを非難していた。

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サフォーク郡上級裁判所のロバート・ウルマン判事は法廷で、ソーシャルメディアを使用する若者が、落ち込んでいる人を傷つけるメッセージや、自殺をほのめかすものでさえ、壊滅的な結果になる可能性があるということを、被告の行動を見て理解することを願っていると述べた。

ユー被告の弁護士によると、保護観察の条件には、300時間のコミュニティサービスとメンタルヘルス治療の継続、事件に関連する利益を放棄することが含まれている。

マサチューセッツ州では2014年にも、交際相手からテキストメッセージや電話で自殺を迫られた学生が自殺する事件があった。この事件で、ボストンの少年裁判所は2017年、ミシェル・カーター被告に過失致死罪で有罪判決を言い渡した。

事件後、マサチューセッツ州議会で、「自殺の強制」を最大5年間の実刑とする法案が提出されたが、議会では審議が滞っているという。