ジョン・F・ケネディ国際空港のTWAフライトセンター(TWAターミナルビル、TWA Flight Center) に来春オープンするTWAホテルに、50年代に活躍したトランス・ワールド航空のビンテージ旅客機「ロッキード・コンステレーションL-1649Aスターライナー」(Lockheed Constellation L-1649A Starliner)が到着した。スターライナーは、TWAホテルのカクテルバーやレストランとして使用される。
専用トラックでJFKまで運搬される116フィートのスターライナー。
October 10, 2018: TWA Hotel’s 1958 Lockheed Constellation “Connie” L-1649A trucks on I-290 through Worcester, Massachusetts at the Harrison Street Bridge.
Image courtesy of TWA Hotel; photo by Aaron Flacke
スターライナーとは
「コニー」(Connie)の愛称で知られる、プロペラ旅客機のコンステレーション機は、経営者のハワード・ヒューズ(Howard Hughes)の元で、米空軍で偵察機U2やスパイ機SR71を手がけた航空技師のケリー・ジョンソン(Kelly Johnson)が設計した。
CNNによると、スターライナーは、4つのエンジンと、シグニチャーの3枚の垂直尾翼を備え、イルカのようなスムーズなラインは、素早く簡単に上空へと移動することが可能だったという。
航空機として初めて与圧キャビンを採用。悪天候でも上空を飛行することが可能で、空の旅をスムーズで安全なものとし、ジェットエイジが始まる前の1950年代に活躍した。
トランス・ワールド航空(TWA)は2001年、アメリカン航空に吸収合併されたため消滅している。
来春オープンのTWAホテル
MCR and MORSE Developmentのタイラー・モース(Tyler Morse)最高経営責任者は4月、JFK国際空港のTWAフライトセンターにTWAホテルを来春オープンすると発表した。
1962年に完成したTWAフライトセンターは、フィンランド系アメリカ人の建築家、エーロ・サーリネン(Eero Saarinen)が設計した。1994年にニューヨーク市の歴史建造物に、2005年に米国家歴史登録材(National Register of Historic Places)に指定されている。
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(Catch Me If You Can)や、『オーシャンズ8』(Ocean’s 8)のロケ地として使用されるなど、多くのアメリカ人にとって馴染みの深い建築物となっている。
ニューヨークのストーンヒル・テイラー(Stonehill Taylor)社がデザインした客室は全512室。
客室は暖かみのあるウッド調で、60年代のカルチャーにインスパイアされたインテリアが特徴だ。エーロ・サーリネンがデザインしたミッドセンチュリーのモダンなノール(Knoll)社製の家具、マティーニ・バー、ビンテージ感のあるダイヤル式電話、ハリウッドスタイルのライト付き化粧台、テラゾタイルを使用したバスルームが備わる。部屋は防音されており、静かな環境で過ごすことができる。
ホテルからは、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』にも登場したサーリネンのアイコニックな通路を経由し、JFKのターミナル5に移動できる。
1万平方フィートもの広さのルーフトップからはJFKの滑走路を見渡すことができ、ジェットエイジミュージアムも設けられる。
ミュージアムでは、ヴァレンティノ(Valentino)や、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)、スタン・ハーマン(Stan Herman)らがデザインした客室乗務員のユニフォームも展示され、ミッドセンチュリーのモダンなデザインを鑑賞することができる。
TWA Hotel at JFK
2019年5月グランドオープン予定。
(2018年12月予約受付開始予定)
www.twahotel.com