トランプ大統領 FRB理事に共和党大統領出馬経験者ハーマン・ケイン氏を指名へ

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トランプ大統領は4日、記者団に対し、共和党の大統領予備選に出馬した経験のあるのハーマン・ケイン氏(Herman Cain)を連邦準備制度理事会の理事に指名する意向を語った。

大統領はケイン氏を「ずば抜けた人物」と評しつつ、任命に必要な事前の素性調査中であると述べ、公式な発表は控えた。

トランプ大統領は連邦準備銀行への批判を強めており、先週金曜日には「インフレがほとんどないのに、公定歩合を誤って引き上げた」と非難。「馬鹿馬鹿しい時限的な量的引き締めをしなければ、GDPと株式市場ははるかに高く、世界市場はもっと良い状況となっていた」とツイートした。

ケイン氏は2012年大統領の共和党の候補者指名争いに出馬したが、セクハラ疑惑が浮上したため出馬を取り下げた。1989年から1996年にはカンザスシティ連銀で複数の役職を歴任。これ以前にはピザチェーン「ゴッドファーザーズピザ」のCEOを務めた。

ケイン氏は、2016年大統領選から自身のラジオ番組を通じてトランプ氏擁護を唱え、昨年9月にはトランプ氏の政策を支援する特別政治行動委員会を立ち上げ、「社会主義ムーブメントの危険な政策に反撃する」と表明していた。

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理事の任命には上院の承認が必要で、過去のセクハラ疑惑が任命プロセスの足かせとなる可能性も高い。

Axiosによると、トランプ氏は、ジェローム・パウエル議長の選任を、政権の最大の失敗と考えており、2018年の金利引き上げ決定に関し、パウエル氏を経済の最大の脅威などと側近らに語っていた。またパウエル氏の氏名を推薦したことで、ムニューシン財務長官も批判していた。同サイトは先日、大統領が昨年、パウエル氏をケビン・ウォーシュ氏にすえ替える案を一時的に検討していたことを報じている。