100年以上の歴史を誇る大晦日の伝統行事、ニューヨークのタイムズスクエア・ニューイヤーズイブ(Times Square New Year’s Eve)。毎年100万人が参加するイベントの歴史や参加方法、ベスト見学スポット、服装や持ち物などの心得、日本からの視聴方法を紹介する。
タイムズスクエア カウントダウンの歴史
タイムズスクエアで年越しカウントダウンが初めて行われたのは1904年。ニューヨーク・タイムズ社のワンタイムズスクエア(One Times Square)の新社屋完成を記念し、花火大会で祝った。1907年から現在のボールドロップがスタートした。
ドロップボールの秘密

60秒のカウントダウンの始まりと共にドロップするクリスタルボールは、これまでに7パターンが製作されている。
最初のボールは鉄と木で作られ100個の電球で覆われており、その重さは約318キログラムだった。
1920年:181キロの鉄製のボールへと変更。
1955年:180個の電球で覆われた68キロのアルミニウム製のボールへと変更された。
1995年:アルミスキンやラインストーン製となり、コンピューターでコントロールされるようになった。
1999年:新世紀を迎えるため新たなボールが製作された。
2007年:100周年を記念し、LEDライトのボールが登場。
2008年:1年間を通じてディスプレイされるビッグボールを設置。
現在のボールは、5386キロの重さで、直径は3.7メートル。三角形の部材を組み合わせたジオデシック型の球体となっている。
2,688枚の異なるサイズのウォーターフォード・クリスタルで覆われており、32,256のLEDライトによって、1,600万以上のパターンのカラーを作り出し、万華鏡のような美しい光を放つ。
カウントダウンを見学するには?

ベストスポットや最寄駅は?
ボールドロップは、42丁目のワンタイムズスクエアで行われる。
この位置から北側が見学場所となるが、ブロードウェイと7アベニューの間のボウタイ(Bow Tie Partners)付近が、ベストスポットとなる。
43丁目から50丁目のブロードウェイ通りと、7アベニューの59丁目付近で見学可能。
当日は、午前4時よりタイムズスクエア周辺は車の侵入が禁止となるので、地下鉄で移動しよう。
最寄駅は、B, D, F, M の「47th–50th Streets/Rockefeller Center」駅もしくはC,Eの「50th Street」駅。
午前11時頃より、警察官による観覧場所の整備が始まる。1つのセクションが定員数に達すると、そのエリアは封鎖される。
南方面から定員数に達した順にメタルの柵で閉鎖されていくので、午後3時以降に入る場合は、北側から入場しよう。(そのエリアをいったん出ると、再入場することはできないので注意が必要。)
37丁目から59丁目、6から8アベニューの区間は全て柵で囲われ、イベント見学者以外は侵入することができない。当日の道路封鎖状況に関しては直前にNYPDが発表する。
チケットは必要?

カウントダウンの見学は誰でもでき、入場は無料。当日は、先着順となり、早く行けば行くほど前の方で見ることができる。
トイレや食事のために、そのエリアをいったん出ると、再入場することができないので注意が必要だ。
今年の大晦日の天気は?
米国立気象局(NWS)によるとニューヨークのおおみそかの天気は曇りで最低気温は0度、元旦は晴れの予想となっている。
2017年のカウントダウンは最高気温が零下6度、最低気温が零下12度の極寒だった。2018年は最高気温9度、最低気温2度だったが、土砂降りの雨に見舞われ、体感温度はかなり低く感じられた。
気温はその年によってかなり変動するので、こまめにチェックしておこう。
当日の服装や持ち物は?

備えあれば憂いなし。冬のニューヨークで、10時間以上屋外で耐えるには入念な準備が必要だ。服装は食料など万全の体制でカウントダウンに挑戦しよう。
- レインコートやゴアテックスなどアウトドア向けの防寒着。ズボンや靴下の2-3枚重ねや、手袋やマフラー、カイロなども寒さを防いでくれる。(傘の持ち込みは禁止されている)
- 周囲のベンダーは全て撤去されるため、食事は事前に取り、トイレを済ませ、空腹をしのげる軽食を持参しよう。
- トイレで断念したくない人は、大人用紙おむつを着用しておこう。(おむつで用を足す練習も忘れずに)
- 傘、大きなバッグや、バックパックの持ち込みは禁止されているため、荷物は最小限で。チェックポイントでは、警察官による持ち物検査が実施される。
- 携帯の予備のバッテリー
- 屋外でのアルコール飲酒は禁止されているので注意しよう。
2018年末に土砂降りの中、13時間を見事乗り切ったRISAさんのカウントダウン体験談は必読だ。シミュレーションして挑もう!
イベント開始は何時から?
午後6時にボールがトップまで上がる。
その後6時半頃には、ハットやバルーン、メガネ、マフラーなどイベントを盛り上げるためのグッズが配布される。ダンスや歌のライブパフォーマンスは午後8時から。
1時間ごとにカウントダウンが実施される。今年のカウントダウンスケジュール。
安全対策に関して
怪しい人物や、持ち主不明の荷物などを見つけたら、すぐにその場を離れ、緊急通報(911)しよう。
ニューヨーク市警察のテロホットライン:888-NYC-SAFE (7233)
在ニューヨーク日本国総領事館:(212)-371-8222
今年のパフォーマーは?

今年は米ABCでディック・クラーク(Dick Clark)が司会を務める特別番組「ニュー・イヤーズ・ロッキン・イブ・ウィズ・ライアン・シークレスト」(New Year’s Rockin’ Eve With Ryan Seacrest)に、韓国の人気ヒップホップグループBTS(防弾少年団)が登場。ライブパフォーマンスを行う。
BTSのほかには、ポスト・マローン(Post Malone)やサム・ハント(Sam Hunt)、アラニス・モリセット(Alanis Morissette)、ブロードウェイミュージカル「Jagged Little Pill」の役者がパフォーマンスを行う。番組のオンエアは、米ABCで東部時間の午後8時から。
BTSは、10:38 p.m. から 10:46 p.mまでカウントダウンステージでヒットメドレーを歌う。
ABCの他には、米NBCやFOX、CNNなど各局がタイムズスクエアから生中継でカウントダウン特番を放映する。
日本からも見ることはできる?

日本からでもタイムズスクエア公式サイトやフェイスブック、ツイッターを通じてカウントダウンの様子を楽しむことができる。ライブ中継は以下からも視聴できる。
*情報は随時アップデートされます。