チャールズ国王よりリッチ!?英スナク新首相 夫婦の資産額はいくら?

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トラス首相の後任として与党保守党の党首に選ばれたリシ・スナク元財務相が25日、チャールズ国王の任命を受け、新首相に就任した。

インド系移民の両親を持つスナク氏は、英史上初のアジア系首相となる。42歳という年齢は、過去200年で最年少と報じられている。さらに裕福ぶりも歴代最高で、妻アクシャタ・ムルティ氏と合わせた資産額は、国王を上回るという。

サンデータイムズの国内長者番付では、スナク氏とムルティ氏は222位にランキングされ、推定資産額は7億3,000万ポンド(約1240億円)とされている。ガーディアンは、歴代首相でランキング入りするのはスナク氏が初めてと伝えている。

チャールズ国王とカミラ夫人の推定資産は合わせて3億3,800万ポンド~3億9,400万ポンドとみられており、スナク家はこれを2倍近く上回る。ちなみにエリザベス女王個人の資産額は、9月に亡くなった際、推定4億3,000万ポンドと報じられていた。

スナク氏は1980年、イギリス南部の都市サウスハンプトンに生まれた。父親は開業医で母親は薬局を経営していた。スナク氏も会計を手伝っていたという。オックスフォード大学リンカーンカレッジで哲学・政治・経済を学んだ後、ゴールドマンサックスでジュニアアナリストとして勤務した。2004年に退社し、米スタンフォード大のビジネススクールに進学。2006年に卒業し、MBAを取得した。妻アクシャタ・ムルティ氏とは同大学で知り合い、2009年に故郷バンガロールで、1,000人のゲストを招き盛大な結婚式を挙げたという。

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スタンフォードを卒業し、ロンドンのヘッジファンドで働いた後、2010年に投資会社テレメ・パートナーズを立ち上げた。

ムルティ氏は、インドのITサービス大手インフォシスの創設者の一人で、インド第6番目の富豪ナラヤナ・ムルティ氏の娘。ファッションデザイナーであると同時に、自身の投資会社を通じてスタートアップ企業への投資事業を行っている。インフォシスの株式7億7,800万ドル相当を保有していると伝えられている。

英紙ミラーによると夫婦は少なくとも4つの物件を所有している。一つは2010年に450万ポンドで購入したケンジントンにある邸宅で、現在の評価額は660万ポンドと推定されている。建物には5つのベッドルームと、4つのバスルーム、2つの応接室があり、プライベートガーデンも備えられている。2015年には自身の選挙区リッチモンドにある物件を150万ポンドで購入し、40万ポンドを費やしてプールやホットタブ、ヨガスタジオ、ジム、テニスコート付きの邸宅に改装した。

ケンジントンにもう一件所有しているほか、2014年に米カリフォルニア州サンタモニカにある太平洋を臨むペントハウスを、ムルティ氏がデベロッパーから直接購入した。同物件の現在の評価額は550万ポンドだという。

スナク氏は2015年に下院議員に初当選。5年後の2020年に39歳の若さで財務大臣に就任した。