米中西部 大寒波の「極渦」到来。少なくとも8人死亡

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米中西部に30日、極渦(Polar Vortex)による大寒波が到来し、ウィスコンシン州、ミシガン州、イリノイ州などで非常事態宣言が発令された。

米国立気象局(NWS)によると、ミネソタ州フラッグアイランドでは、体感温度が氷点下54℃(-65F)となり、過去最低気温を記録した。

飛行機の欠航や、学校閉鎖なども相次いだ。AP通信などによると、これまでに、低体温症や雪かき中の転倒、凍結した道路での衝突事故により、少なくとも8人の死亡が確認されている。

衛生当局は、不要な外出を控え、自宅待機を命じた。また、アイオワ州気象局は、外出時に息を深く吸い込んだり、話をするのを控えるよう警告。
動物愛護団体のPetaも、ペットを屋内に入れるように飼い主に呼びかけた。
FlightAwareによると、30日は2,700便が欠航、31日も既に2,000便が欠航を予定している。

米国郵便公社(USPS)も5州全域および4州の一部の地域で郵便配達の一時停止を発表した。

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米国第3の都市シカゴでも氷点下30度(-21F)、体感温度は氷点下41度を記録。2空港で計1500便が欠航した。
シカゴ発の電車アムトラック(Amtrak)は30日、55本の列車全てが運休となった。
レストランや美術館、動物園などは閉店および休館となった。ユナイテッドセンターで開催中の「ディズニー・オン・アイス」やミュージカル「ハミルトン」の公演は中止となった。

路線の切り替え部分に火を灯し、電車を円滑に動かすための対策が講じられた。
氷に覆われたシカゴ川

ロックフィールド(Rockford)では31日朝、氷点下35度(-31F)となり、1905年の観測以来、史上最低気温を記録した。体感温度は氷点下41度(-43F)。

ニューヨークでは、31日午前6時の気温が氷点下16.5度、体感温度は氷点下27度となっている。