「ソリューションを100個考え出す」、ジェフ・ベゾスが明かす発明の秘訣

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アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏は、14日に出演したレックス・フリードマン氏のポッドキャスト番組で、創造的なアイデアを考え出す秘訣について語った。

ベゾス氏は、学生時代に目指した理論物理学者の道を断念したエピソードなど語った後、自分は「要するに発明家だ」と説明。物事に対して、「典型的ではないソリューション」を100個考えることができると語った。

99は精査して却下されるが、そのうちの1つに出発点となる「うまくいくかも」というアイデアがあると述べ、「一種の水平思考だ」と語った。続けて「調査領域が非常に大きい高次元空間」こそ、「自分の発明スキルの出番だ」と話した。

創造的なソリューションを考える際の思考のプロセスについて聞かれると、「正直にいうと、どんな風に機能しているのかわからない」と率直に述べつつ、「わかっているのは、いっぱい彷徨うことが含まれるということ」と答えた。

「発明は効率性と相反する」と続け、「真の発明は本当の水平思考で、彷徨を必要とするんだ」「彷徨を許さなければならない。多くの人は彷徨うことを非効率的だと考える」と加えた。

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グループで発明することも好きで、「スマートな人々としゃべって新しいアイデアを考え、そのアイデアに対する異論や、その異論へのソリューションを考えて行ったり来たりすることほど楽しいことはない」とも語った。

ベゾス氏は直感の役割についても言及。思いついた良いアイデアを他人に話す際、「反論を見つけるのは本当に簡単だと思うけれど、一緒に取り組んでくれないかと頼むことがある」と明かし、「そこに何かある」と察知すること、「それこそが直感だ」と語った。さらに「新しいアイデアを殺すのは簡単だ。最初は簡単に反論できることがたくさんあるからね。完全な形のアイデアにするために、みんなに労力がかかると予告しておかなければならない」と続けた。

イーロン・マスクは同志

宇宙事業分野でライバルでもあるイーロン・マスク氏についても語った。

人間として、指導者としてどう思うかと尋ねられると、「イーロンのことは本当にあまり知らない」と述べた上で、「公の人格は知っているが、社会の顔だけでどんな人も知ることはできない」と語った。一方で「結果から判断すると、彼は非常に有能なリーダーであるに違いない。テスラやSpaceXは優れた指導者なしでは考えられない」と述べ、さらに「人類にとっての大きな挑戦」をしているという「志を同じくする」者だと語った。