FBI汚職事件 元スパイ対策特別捜査官が有罪認める

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米司法省は22日、FBIの元特別捜査官が、実業家で外国政府の元諜報員だった人物から密かに金銭を受け取っていた事件で、重要事実を隠蔽した罪で有罪を認めたと発表した。

有罪答弁を行なったのはチャールズ・F・マクゴニガル氏(55)。2016年から2018年9月までニューヨーク支局で上級管理者としてスパイ防止活動と国家安全保障に関わる問題を監督していた。

首都ワシントンの連邦地裁に提出された起訴状によると、マクゴニガル氏は2017年から2019年にかけて元アルバニア国籍で米国に帰化した実業家Aと関係を深め、アルバニアを含むヨーロッパへの旅行を繰り返したほか、22万5,000ドルを超える金銭を受け取っていた。Aは数十年前にアルバニアの諜報員を務めていたことがあった。マクゴニガル氏はAとの関係や渡航の性質や範囲に関して虚偽の報告をしていた。

2017年9月アルバニアに渡航した際、同国の首相と面会し、実業家の男性と現地で知り合った人物Bの要望でロシアの企業に石油採掘のライセンスを与えることに注意するよう助言を行なった。2人は石油採掘をめぐる政府の判断に金銭的な利害関係を持っていた。

11月にもアルバニアで首相や現地のビジネスマンらと面会した。帰国後、司法省に対して、首相の所属と異なるアルバニアの政党のためにロビー活動を行なっている米国市民に関し、犯罪捜査を照会するなどした。

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2018年2月にはマクゴニガル氏の要望を元に、このロビイストに焦点を当てた犯罪捜査が開始された。捜査はAが機密の情報筋として関与し、Bがヨーロッパで捜査官と目撃者の面会を仲介する役割を果たした。

2018年4月、ドイツで知り合った2人の人物から、国連の米国代表者らとボスニア・ヘルツェゴビナに関わるミーティングの機会を設ける相談を受けた。マクゴニガル氏はAに対して、Aの会社が50万ドルでミーティングをアレンジする契約を提案。会合は8月に実現した。

この事件と並行して、マクゴニガル氏は8月にニューヨークの連邦地裁で開かれた裁判で、ロシアの新興財閥から賄賂を受け取り、ロシアに対する制裁に違反した罪を認めた。司法省によると、マクゴニガル氏はオレグ・デリパスカ氏から、ライバル企業の捜査をするかわりに1万7,000ドル以上を受け取っていた。

マクゴニガル氏は両方の事件でそれぞれ最大で5年の実刑に処される可能性がある。ニューヨークでは12月、首都ワシントンの裁判所では2月に刑が言い渡される予定とされている。

近年、国民のFBIに対する信頼が低下傾向にある。FOXニュースが6月に有権者に実施した世論調査によると、FBIに信頼を寄せている割合は2017年の80%から59%へと大幅に低下した。