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アメリカの小さな町が8,000万円で売り出し中

テネシー州ナッシュビル近郊にある小さな町が売りに出され、まるで人気テレビシリーズ「シッツ・クリーク」の世界と話題を呼んでいる。Fox 11が報じた。

この度買い手を求めているのは、かつてリンゴ園で知られていたナッシュビル郊外の歴史ある小さな町、ウォーター・バレー。面積は約 2万8000平方メートルで、価格は72万5000ドル(約8300万円)。実際のところは、郵便局が閉鎖になってからはウィリアムズポート市に吸収合併され、現在は正式な町として登録されているわけではないという。

ブローカーの案内ビデオには、小川や木々に囲まれた可愛らしい集落の様子が紹介されている。

この一画は、昔ながらのウォーター・バレーの歴史を残した地域として親しまれているという。

ナッシュビル国際空港からは1時間ほどで、景観の美しさで知られる高速道路「ナチェス・トレース・パークウェイ」を臨む。敷地内には日用品店2軒と、ハードウェアストア、スポーツ用品店があり、住人約15人とそのペットや家畜が暮らす。道路や水道などのインフラ整備はモーリー郡当局が管理するという。

仲介を手がける不動産ブローカーのクリスタ・スワーツさんは、「自然の美しさが広がる高速道路沿いの静かな休息所」と述べ、町を購入する魅力について「自ら町長になれますよ。何にでもなれます。クリーニング屋でも、町長でも、バーテンダーでも。アンティークストアの経営者にも。もしウォーター・バレーを買ったら、すべてを自分で決めて、自分だけの村のルールを作れます」と語った。

ウォーター・バレーの歴史は少なくとも1890年代にさかのぼり、これまで何度か売りに出されている。現在は1970年代に共同購入した4人が所有者となっているが、このほど売りに出すことを決めたという。

町を物件として扱うのは初めてだというスワーツさんは「アメリカ各地から問い合わせが殺到している。この物件だけで1日に93件もの問い合わせがきた」と語った。真剣に購入を考えている希望者の数は明かせないとしたものの、地元の人物のほか、映画やテレビの製作に使いたいというハリウッドのプロデューサーもいたという。近く、村の共同所有者4人が希望者の中から購入者を選ぶことになる。

ウォーター・バレーが市場に出ることの醍醐味としてスワーツさんは「地元の人なら、これが夢のような話だと分かるはず。ナッシュビルから近いことも魅力で、テネシーでも有数のかわいらしい町です。その他の人にとっても、『シッツクリーク』や、他の小さな町を舞台にしたドラマの世界さながらの魅力を感じてもらえると思う」と語った。

ただ、一画には浸水しやすい場所があるなど、町を所有するのは大きな責任が伴うため、スワーツさんは、購入希望者にはよく検討するよう促している。

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