木曜日, 7月 2, 2026
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米議員の株取引を追う:ペロシ議員が動く、ウーバーとインテルのコールオプション最大600万ドル購入──今週のSTOCK法開示を読む

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今週(6月22日〜6月28日)のSTOCK法開示で最も注目を集めたのは、ナンシー・ペロシ元下院議長(民主・カリフォルニア)による大型取引だ。5月末にインテルとウーバーのコールオプションを購入し、取引総額は数百万ドルに達する。一方、元ヘッジファンドCEOのデイブ・マコーミック上院議員(共和・ペンシルベニア)は、地方債ポートフォリオを再び大きく組み替えている。

ペロシ議員、インテルとウーバーに最大600万ドルのコールオプション

6月23日付の報告書で、ペロシ議員の取引が明らかになった。

取引日は5月29日。インテル(INTC)については、行使価格50ドル・満期2027年3月19日のコールオプションを200枚購入し、取引額は100万ドル超。ウーバー(UBER)についても、同じく行使価格50ドル・満期2027年3月19日のコールオプションを200枚購入しており、取引額は50万〜100万ドルと報告された。2件合計では最大600万ドル規模となる。

コールオプションとは、将来の特定の価格(行使価格)で株式を購入する権利のことだ。今回の行使価格はどちらも50ドルで、足元の株価を大きく下回る。オプションは株式を直接買うより少ない元手で値上がり益を狙える一方、価格次第では価値がゼロになるリスクもある。

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今回特に目を引くのはインテルの選択だ。エヌビディアやブロードコムといった半導体の「勝ち組」ではなく、かつて業績低迷が続いたインテルに大型のコールオプションを張った。同社はリップブー・タンCEOの下で事業再建を進めており、株価はこの1年で約5倍に上昇。6月26日の終値は128.32ドルを付けている。

なぜペロシ議員の取引は注目されるのか

ペロシ議員は、夫ポール・ペロシを通じた資産運用でも広く知られている。その運用成績は市場平均やウォーレン・バフェットを大きく上回るとされ、開示情報を追跡する専用サイトや投資商品の対象になるほど注目を集めてきた。

一方で、議会の政策決定と投資タイミングが近接しているとして、利益相反をめぐる議論も絶えない。2022〜2023年にエヌビディアの大型コールオプションを保有していたことや、テスラ、マイクロソフトなどへの投資タイミングは、現在でもたびたび話題に上る。

AI一辺倒から投資対象を広げる動き

今年1月、ペロシ議員はエヌビディア、アルファベット、アマゾンなどのコールオプションを株式へ転換し、AIデータセンター向け電力会社ヴィストラ(VST)のオプションも行使した。同時に、資産運用大手アライアンス・バーンスタインを100万ドル超で取得するなど、ポートフォリオの分散も進めている。

今回のインテルとウーバーへの大型投資は、その流れをさらに進めたものと見ることができる。AI関連への強気姿勢を維持しながらも、半導体製造やモビリティといった異なるテーマへ投資対象を広げる動きがうかがえる。

マコーミック議員、地方債を再び大規模入れ替え

マコーミック上院議員は、ヘッジファンド大手ブリッジウォーター・アソシエイツの元CEOとして知られる。

6月26日付の報告書では、地方債約30件の売却に加え、アレゲニー郡下水道公社債や構造化ノート2件の購入が開示された。

今年に入ってからの開示を追うと、同議員はペンシルベニア州を中心とする地方債を積み上げた後、月末にまとめて売却し、新たな地方債へ乗り換えるという運用を繰り返している。今回も5月末の大規模売却と重なる銘柄が多く、金利環境を踏まえた継続的なポートフォリオ管理の一環とみられる。

その他の主な取引

モラン上院議員(共和・カンザス)はアルファベット(GOOG)を売却し、バークシャー・ハサウェイB株(BRK.B)を複数回に分けて購入した。ダン下院議員(共和・フロリダ)はAT&T、JPモルガン・チェース、リージョンズ・フィナンシャルを売却。エヴァンス下院議員(民主・ペンシルベニア)はゼネラル・ダイナミクス(GD)を売却した。

STOCK法は議員の株取引について、1,000ドルを超える取引を45日以内に開示することを義務づけている。こうした情報から確かな理由を見出すことは不可能だが、ワシントンがどちらに向いているのか、方向を示す可能性があるものとして注目されている。

議員の個別の株取引動向はcapitolowl.comで追跡中。