上場間もないスペースX(SPCX)の株式を取得した連邦議会議員は、少なくとも3人となった。
今週公表されたSTOCK法に基づく取引開示によると、ジョン・マクガイア下院議員(共和党・バージニア)は7月8日提出の報告書で、6月15日にスペースX株を1,001〜15,000ドルの範囲で購入したと開示した。同議員は同時に、7月7日に資産運用大手ブラックロック(BLK)の株式を1,001〜15,000ドルの範囲で売却したことも明らかにしている。
マクガイア議員は下院軍事委員会に所属する。スペースXは国防総省や米宇宙軍向けの主要契約企業であり、同委員会が所管する分野と重なることから、その投資判断は注目される。
今回の開示を含めると、スペースX株を取得したことが確認できる議員は以下の3人となる。
6月15日 ダニエル・ミューザー下院議員(共和党・ペンシルベニア)
6月15日 ジョン・マクガイア下院議員(共和党・バージニア)
6月18日 ギルバート・シスネロス下院議員(民主党・カリフォルニア)
シスネロス議員もマクガイア議員と同じく下院軍事委員会のメンバーである。一方、ミューザー議員は下院金融サービス委員会に所属し、証券市場を所管する委員会の一員として金融政策や資本市場を担当している。
スペースXは6月12日にNASDAQ市場へ上場し、公開価格135ドルを上回る150ドルで取引を開始した。その後、6月16日に225ドルの高値を付けたが、7月10日の終値は145.3ドルとなり、高値から大きく調整している。
防衛関連銘柄への買いが目立つ
今週の開示では、スペースX以外にも防衛関連銘柄への買いが相次いだ。
リチャード・マコーミック下院議員(共和党・ジョージア)はL3Harris Technologies(LHX)を2回に分けてそれぞれ1,001〜15,000ドル購入。マリア・エルビラ・サラザール下院議員(共和党・フロリダ)はVoyager Technologies(VOYG)を15,001〜50,000ドル購入した。
マコーミック議員も下院軍事委員会に所属し、サイバー・IT小委員会と戦術航空・地上戦力小委員会の委員を務める。結果として、今週開示された防衛関連株の購入案件では、軍事委員会所属議員による取引が複数確認されたことになる。
一方、マコーミック議員はAbbott Laboratories(ABT)の買い増しやUnitedHealth Group(UNH)の売却など医療関連銘柄の取引も開示している。同議員は海兵隊と海軍で20年以上勤務した元軍医でもあり、防衛・医療の双方でどのような投資行動を取るかは今後も注目される。
中国関連ではアリババ売却
今週の売却では、ジョシュ・ゴットハイマー下院議員(民主党・ニュージャージー)がアリババ(BABA)の株式を手放したことも目を引いた。
ゴットハイマー議員は下院情報特別委員会でNSA・サイバー小委員会の筆頭理事を務めるほか、金融サービス委員会では国家安全保障・不正資金小委員会にも所属する。いずれも対中安全保障と関わりの深い役職であり、中国企業株の売却は、その職務との時間的な重なりとして注目される。
今週は15人の議員が計86件の取引を開示した。STOCK法は議員の株取引について、1,000ドルを超える取引を45日以内に開示することを義務づけている。こうした理由を見出すことは不可能だが、ワシントンがどちらに向いているのか、方向を示す可能性があるものとして注目されている。
議員の個別の株取引動向はcapitolowl.comで追跡中。

