米チキンサンドチェーン「チックフィレイ」、反LGBTQ団体への寄付を停止へ

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ジョージア州に本社を置くチキンサンドのファストチェーン店チックフィレイ(Chick-Fil-A)は18日、今後反LGBTQ団体への寄付を行わない方針であることが分かった。

チックフィレイ基金(Chick-fil-A Foundation)は2020年以降、飢餓やホームレス、教育の分野に特化して活動する、より小規模団体への寄付を行うと発表。ジュニア・アチーブメントUSAや、コヴェナント・ハウス・インターナショナル(Covenant House International)、店舗を運営する地域のフードバンクに合計900万ドル(約9億8,000万円)の寄付を予定している。

同社はこれまでに、同性婚に反対するキリスト教慈善団体「サルベーション・アーミー」(The Salvation Army)や「フェローシップ・オブ・クリスチャン・アスリート」(Fellowship of Christian Athletes)に多額の寄付を行っており、LGBTQ+団体から非難を浴びていた。2018年はサルベーション・アーミーに11万5000ドル、FCAに165万ドルを寄付している。なお、両団体は反LGBTQ+ではないと異議を唱えている。

チックフィレイのティム・タッソプロス(Tim Tassopoulos)社長兼COOは、「信仰や非信仰上の理由により、寄付を除外される団体はない。その地域で最も活動的な組織に寄付を行うことが、われわれのゴールだ。」とabcニュースに語っている。

チックフィレイは、厳格なキリスト教主義かつ保守派寄りのパブリックイメージで知られる。ダン・キャシー(Dan Cathy)最高経営責任者(CEO)は過去に同性婚への反対を表明し、LGBT団体など多くの人から非難を受けた。

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同社は現在米国内で2,400店舗を展開し、リベラルな地域にも急速に拡大を進めている。Nation’s Restaurants Newsによると2018年の売上は105億ドルに達したとみられている。
ニューヨークには昨年4月、フィナンシャルディストリクトに世界最大規模の店舗をオープンした。