ブラッドリー・クーパー伝説の作曲家バーンスタイン役ファーストルック公開、キャスティングに批判も

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Netflixは30日、ブラッドリー・クーパー(47)が主演・監督・脚本を務める映画「マエストロ」(Maestro)のファーストルックを公開した

ブラッドリーは、ミュージカル「ウエストサイド物語」や「オン・ザ・タウン」を手がけた伝説の作曲家で世界的指揮者、レナード・バーンスタインを演じる。妻のフェリシア・モンテアレグレ役には、実力派俳優キャリー・マリガンが抜擢された。

「マエストロ」では、25年間にわたる2人の複雑な結婚生活が描かれている。今回、若き日や白髪姿の巨匠を演じる姿が公開された。

ブラッドリー本人とは認識できないほど、本人に寄せたメイクアップが施されており、賞賛の声が上がった。

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デイリービーストによると、メイクは『スキャンダル』(Bombshell)や『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(Darkest Hour)でアカデミー賞を2度受賞した著名アーティスト、カズ・ヒロが手がけた。ネットには、早くも3度目のオスカーを期待する声が投稿されている。

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一方で、「ユダヤ人でない人物をユダヤ人に見せている」などキャスティングを非難する声も上がっている。

ハリウッド・レポーターの批評家はツイッターで、クーパーはメイクで「ラテックス・ユダヤ教に改宗した」と皮肉った上、キャリー・マリガンもチリ系ユダヤ人を演じていると指摘。「多くの民族コスプレ」が登場していると批判した。別のユーザーからは「ユダヤ人を演じるために、鼻を補綴するのは、ノーだ。鼻が重要なら、その鼻を持った人をキャスティングすればいい」と非難する声も上がった。

スピルバーグが推薦

同作はブラッドリーにとって、アカデミー賞にノミネートされた「アリー/スター誕生」に続く2作目の監督作品となる。ちなみに、バーンスタイン役に抜擢される前、俳優業から退くことを考えていたとも報じられている。

Varietyによると、ブラッドリーは元々、作曲家を志していたという。同誌の取材に、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲などに夢中で、8歳の時には、サンタクロースに指揮棒をお願いしたこともあるというエピソードを披露した。

ブラッドリーを主役に推したのは、「マエストロ」で、マーティン・スコセッシ監督と共にプロデューサーを務めたスティーブン・スピルバーグ監督だった。「アリー/スター誕生」の制作中、スピルバーグ氏側から、伝記映画に関するアイデアや、バーンスタイン役を演じることについての打診があったという。この提案に対しブラッドリーは、「自分が取り組みたいのは、脚本や監督だけだ」と伝えたうえで、「いつも指揮者を演じることができると思っていた。脚本や監督を務めることができるか、素材のリサーチをさせて欲しい」と前向きに回答したという。

なお同作品は、2023年に米国での公開を予定しており、2024年のオスカー候補作品として今から注目が集まっている。