3歳児、29階ベランダから転落して死亡

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マンハッタンで2日、集合住宅の29階のベランダから、3歳の男児が転落して、死亡する事故があった。

事故が起きたのは午前11時ごろ、ハーレムのイースト122ストリートと3アベニューにある集合住宅「Taino Towers」。警察では転落事故として捜査をしている。転落の理由など詳細については、明らかにされていない。

▼事故の起きた建物

事故発生時の状況について、同建物に住む女性は、ニューヨークポスト紙の取材に、建設工事のような大きな物音がしたと説明した。様子を確かめようと、多くの住民が外に出てきたという。下を確認すると、黄色いTシャツの男児が、3階部分にある工事用の足場の上に倒れているのが見えたと語った

男児の母親は、素足で外に飛び出し「私の赤ちゃんよ、彼はこの上にいる」と周囲に向かって叫んだという。父親も泣きながら、息子を助けようと足場に登ろうとしていた。

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別の住民がニューヨークデイリーニュースに話したところでは、自分の息子が救助のために足場を登った時、男児はまだ意識があり、泣いていたと語った。

34階に住むニディア・コルデロさん(58)はポスト紙に、事故の直前、29階のベランダから大人同士が大げんかしているのを、自身の子どもが聞いていたと話している。その数分後、「ゴツン」という衝撃音が聞こえ、「テラスをみると、オムツとTシャツ姿の幼児の姿があった」と語った。コルデロさんは、亡くなった男児にオムツやミルクを購入したことがあったという。

エレベーターで親子と一緒になったことがあるという住民は、男児は「内気な感じに見えた」と印象を語った。一家には、家庭内暴力の問題があったとも話している。

建物は築30年を越えており、老朽化したベランダ部分の取り替え工事が行われている最中だった。各階のベランダ部分は網で覆われていることから、男児がどのように転落したのか疑問視する声も上がっている。

部屋には、エアコンが設置されていなかった。ニューヨークでは今週、30度を超える真夏日が続いており、多くの住民がバルコニーに出て過ごしていたという。