トランプ氏 レイプ訴訟の証人にあの人気キャスターを指名

241

高級百貨店で性的暴行を受けたとする女性作家から、名誉毀損などで訴えられているトランプ前大統領(76)。4月に始まる公判に向け、CNNで活躍中の人気キャスターを証人の一人に指名したことがわかった。

原告のジーン・キャロル氏は2019年に発表した著書で、90年代にニューヨーク市内のデパート「バーグドルフ・グッドマン」の試着室でトランプ氏から性的暴行を受けたと告発。これに対して当時大統領だったトランプ氏が、キャロル氏を嘘つき呼ばわりしたため、名誉棄損でトランプ氏を訴えた。

裁判は今年4月に初公判が行われる予定だが、これを前に今週、原告側と被告側はそれぞれ裁判の計画書をニューヨークの裁判所に提出した。原告側は提出資料で、訴えの趣旨を改めて述べ、トランプ氏が「公に嘘と悪意をもってキャロル氏を辱めた」とした。さらに具体的なトランプ氏の言葉を引用し、「著書の売り上げを伸ばすため、あるいは政治的議論に持ち込むため」金目当てで話を捏造した、「他の複数の男性からも性的暴行を受けたと嘘の訴え」をしている、などとし、トランプ氏によって名誉を傷つけられたとしている。

一方、被告側の資料では、証人リストの項目が注目を集めた。リストは裁判で証言を依頼する可能性のある人物を書き出したもので、まだ正式決定ではないが、1人目に被告本人のドナルド・J・トランプ、さらに3人目にCNNの人気キャスター、アンダーソン・クーパーの名前もあった。

Law&Crimeのジャーナリスト、アダム・クラスフェルド氏はツイッターで、被告側資料の証人リストが書かれたページをシェア。リストにクーパー氏の名前があることに触れ、キャロル氏がトランプ氏を告発した際、クーパー氏はメディアの中でどこよりも早くキャロルさんを取材した記者の一人だった、と背景を説明した。

Advertisement

公判の日取りはこれまで何度も延期されている。今回もトランプ氏側の弁護団が延期を求めたが担当のルイス・カプラン判事がこれを退け、現段階では4月25日に初公判が行われる予定。