「第三次世界大戦は始まっているかもしれない」ゼレンスキー大統領

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16日、米NBCニュースの番組に現地から出演したウクライナのゼレンスキー大統領は、「第三次世界大戦は始まっているかもしれない」と考えを語った。

ゼレンスキー氏はこの日、米連邦議員に対して、オンラインで行った演説で、改めて、飛行禁止区域の設定や戦闘機の供与を求めた。

バイデン政権は、米軍の積極的な関与が、第三次世界大戦につながりかねないと危惧していることに対し、ゼレンスキー氏は誰にも分からないとしつつ、「戦争は既に始まっているかもしれない」と反論。「80年前に第二次世界大戦が勃発した時、同じ悲劇が起きた。誰も、いつ全面戦争が開始したのか、また誰が終わらせるのか予測すらできなかった」と語った。さらに、核技術の進歩などによって、「文明全体が、危機にさらされている」と警告した。

バイデン氏はゼレンスキー氏の演説後、追加で8億ドル(約950億円)の安全保障支援を提供すると発表。対空兵器や銃、自爆型ドローンなどの供給を約束した。ただし、飛行禁止区域や、戦闘機の提供については改めて否定した。

司会者より、ロシア軍が化学兵器使用する可能性が取り沙汰されているが、これが米国が戦闘に積極的に関与する「レッド・ライン」と考えるかと聞かれると、「多くの子供たちが殺されており、ロシアは、既にすべてのラインを越えてる」と主張。

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続けて「私には、レッド・ラインの意味など分からない。どこまで、待つべきなのか。ロシア人に200人の子供を殺させることなのか、300人、400人なのか」と問い返した。

ロシア側との和平交渉は、現在も継続しているが、「厳しい状態」だと話した。首都キエフがロシアに陥落した場合、国全体の陥落かと問われたゼレンスキー氏は、たとえロシアに占領されたとしても、ウクライナ人は「不屈」であり、尊厳や祖国を愛する心は奪えないと語った。