Apple AirTagで恋人を追跡、バーに突撃して車で3度轢いた女 殺人罪で起訴

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交際相手の男性を複数回轢いて死亡させたとして、インディアナ州在住の女が逮捕、殺人罪で起訴された。

逮捕・起訴されたのはゲイリン・モリス被告(26歳)。被害者のアンドレ・スミスさんの居場所をスマートタグを使って追跡していたという。

事件が起きたのは今月3日。インディアナポリススターによると、モリス被告は警察の調べに、Apple AirTagを使ってスミスさんの居場所を特定し、その後、インディアナポリスのバーで女性と一緒にいるところを発見したと供述している。

目撃者によると、店に入ったモリス被告は、スミスさんは自分の恋人で、浮気をしていると主張。その場にあった空き瓶を持って、女性を殴るつもりだと話した。

モリス被告が瓶をふりあげると、スミスさんがこれをつかんで二人の間に割って入った。その後、3人は店を出るよう求められたが、スミスさんと一緒だった女性は注文した食事を待つために、店内にとどまったという。

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店内から事件の様子を見ていた目撃者の証言では、モリス被告はその後、車でスミスさんにぶつかり、倒れたところをバックして轢き、さらに前進してもう一度轢いたという。被告はさらに車から飛び出て、店内にいる女性に向かおうとしたが、駆けつけた警察官によって拘束された。

スミスさんはその場で死亡が確認された。ワシントンポスト紙によると、現場に居合わせた看護師は、スミスさんの頭は運転席側のタイヤの下敷きになり、顔は外側を向いていたと証言している。腕が体の下に入っていたため脈が確認できなかった。浅い呼吸をしていたが、まもなく息を引きとったという。

モリス被告は警察に、スミスさんと同棲していたと話しているという。夜に帰宅しなくなったため、浮気をしていると感じるようになり、事件前日には、スミスさんに荷物をまとめて出て行くよう忠告した供述している。

マリオン郡の検視官室は、死因を外傷性窒息で、殺人と断定。地元検察当局は、予備審問でモリス被告を殺人罪で起訴した。

AirTagの使用が普及する一方、ストーカー行為などに悪用される懸念が増している。Viceが調査した8つの警察局では、過去8ヶ月間で、Apple AirTagに言及する事件が150件あった。このうち50件は、女性が、自分の所有していないAirTagによって居場所が追跡されているという通知を受け取ったというものだった。この中の25件は、夫や元夫、上司といった身近な男性が特定されたという。