「美しきプロガンダ」米メディアが皮肉、ヘンリー王子とメーガン妃のドキュメンタリー

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ヘンリー王子とメーガン妃のNetflixのドキュメンタリー番組「Harry & Meghan」に関して、米国のメディアからは厳しい批評が寄せられている。

リベラル寄りのケーブルテレビ局MSNBCは「美しきプロガンダ」と題したノア・ノーラン氏の論説で、番組は「数ある真実のなかの、一方的なストーリー」で構成されていると指摘。夫妻は加熱報道によって追い詰められたが、彼らもまた「莫大な経済的利益や継続的な関わりに寄りかかっており、利益のために(メディア)を利用した」と述べ、番組の内容だけでなく、夫妻自身の「自己認識が欠如」していると非難した。

Netflixが夫妻に支払った契約金は、1億ドル(現在の為替レートで135億円)以上と伝えられている。

ノーラン氏は、夫妻が番組で「愚痴以外に何を伝えたいのかは不明」と主張。メーガン妃のメディアの扱いが人種差別的であることは既に知られており、新たな情報を得ることができなかったと述べた。

さらに夫妻は自らのストーリーを語る機会を得たが、それは「過剰に修正されており」、彼らが非難している「ストーリーを自らの意思で曲げる権力を振りかざす強力な機関」と同じだと述べた。

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他のメディアからも、番組のあり方に対する疑問や、厳しい指摘が相次いだ。

シカゴトリビューンは、アカデミー賞ノミネートのリズ・ガルバス監督が、夫妻の主張を「まに受けている」と非難。2人に「徹底的に質問をしたのか」とドキュメンタリーとしてのあり方に疑問を呈した。

メーガン妃の友人でテレビ司会者のゲイル・キング氏は、CBSニュースの番組で、夫妻は「自分のストーリーを語りたいと言っていたが、これはリスクを伴うものだ」と懸念を示した。

NBCニュースのデイジー・マクアンドリュー氏は放送で「関係性を修復したい時、自らもある程度の責任を負う必要があるが、(相手を攻撃するだけで)夫妻に歩み寄りは見られなかった」と指摘。「もう後戻りはできないだろう」と述べ、ヘンリー王子とチャールズ国王の関係は「より悪化した」と加えた。

Foxニュースのコラムニスト、リー・コーエン氏は「最も英国で嫌われるカップルになる恐れ」と題した論説で、米国人女性のウォリス・シンプソンと結婚したエドワード8世(ウィンザー公爵)夫妻を引き合いに出し、メーガン妃は「王室の重要な一員であるという要求を満たすことができなかった」と主張した。さらに、ヘンリー王子夫妻は「ナルシズムかつ無神経、英国で愛され、世界で尊敬されている英王室を挑発することで、より強い敵意にさらされる」というリスクに直面していると述べた。