トルドー首相、米のイラン「緊張激化」を非難。ウクライナ旅客機撃墜巡り

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イランのウクライナ旅客機誤射によりカナダ人57人を含む176人が死亡したことについて、カナダのジャスティン・トルドー首相はグローバルニュースのインタビューに対し、「最近の地域の緊張の激化」がなければ、「これらのカナダ人は今頃、家で家族と過ごしていた。」と述べるなど、米側に責任の一端があるとの見解を示した。

米軍によるイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害に対して報復を明言していたイランは、現地時間8日未明ににイラクにある米軍の駐留基地にミサイルで攻撃した。この数時間後、テヘランからウクライナのキエフに向かう176人を乗せた旅客機が出発直後に墜落。イランは当初、機体の技術的なトラブルと主張していたが、後にミサイルで誤って撃墜したことを認めた。

トルドー氏は続けて「紛争や戦争があるとき、無実の人々が真っ先に影響を受けることが起きる。これは、我々すべてがなぜ、紛争の縮小に真剣に取り組み、緊張緩和に向かって前進すること、さらなる紛争や殺害に発展しないよう道筋を探らなければならないのか、注意を促すものだ。」と述べた。

トランプ大統領と話し合いをしたと述べ、緊張緩和の必要性に加え、どのようにこの事態に発展したのか、いかに今後起きないようにするのか、明確な答えが必要であることを求めたと明かした。

トルドー氏はまた「我々は大きな問題について国際的なコミュニティとして取り組んでいるが、同盟国に報告なく行動をとる国がある」とソレイマニ司令官殺害に関し、事前通告がなかったことに不満を表明。警告を受けるのが望ましいのは「明らか」と述べた。

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今週16日、カナダの呼びかけにより、自国民が犠牲者となったウクライナ、スウェーデン、アフガニスタン、英国の外相らがロンドンに集まり、旅客機撃墜を巡る調査や責任追及について、次の対応を協議する。