帰ったら下着の女がベッドに、マンハッタン高級住宅ビルで泥棒被害が多発

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マンハッタンのミッドタウンにある高級住宅ビルで、泥棒被害が多発しているという。

英紙デイリーメールによると、問題となっているのは42ストリートの西端近くにある60階建てのビル「Sky」。今年3月から6月にかけてすくなくとも14件の被害が発生している。

2015年に完成した同ビルの現在の賃料は、市場価格でスタジオが3,850ドル、2ベッドルームが8,000ドル台。約1,300戸のうち230戸は、ニューヨーク市の中・低所得者用のプログラムの一環で、市場価格を大幅に下回る価格で貸し出されている。

居住者の26歳の女性は同紙の取材に、5月28日にベッドで寝ている間に被害にあったと明かした。起きるとドアが開けっ放しで、コンピューターとバックパック、靴が盗まれていたという。警察は、空き部屋に住んでいる者がおり、このうちの2人を捕まえたと説明したと言う。

別の20代の女性は、ヨーロッパ旅行中に空き巣に入られ、3万ドル相当のブランドの服や靴、ハンドバッグ、家宝としていた母親の結婚指輪が盗まれた。

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このほか、ある住人は、家に帰ると、下着姿の見知らぬ女性がベッドで寝ていたことがあったと明かした。

2019年まで2022年までドアマンとして働いていた男性によると、当時から強盗事件が発生しており、バールで襲われそうになったことや、不法侵入者が何週間も空き部屋に住んでいたことがあった。さらにこの男性は、ビルには3つの回転ドアとキーフォブで出入りできる裏口ドアがあるが、カメラが作動していなかったとも明かしている。

住民らのうち、少なくとも45人が「スカイ危険」という名のチャットグループに参加し、ビルのオーナー「モイニアン・グループ」に対する法的措置を取るため、事件に関する情報を収集している。

なおオーナー側は、6月2日になるまで住民に一連の事件を知らせなかったという。

同社の広報担当者は、デイリーメールに対する声明で、ビル内のカメラが作動していない問題を否定している。市内の犯罪が急増する中、マネージメント側は、すべての居住者の安全を確保するためにたゆまぬ努力を続けているとしたほか、個々の被害を「孤立した事件」とした上で、一人も負傷者が出なかったことに感謝していると述べた。

セキュリティーはサードパーティーのベンダーを使用しているが、「用心のため」セキュリティコンサルタントを雇っているとも説明している。

ビルはバスケットボールのコートや3つのジム、3つのプール、カフェ、ヨガ、サイクリング施設、ビリヤードやスパといった豪華なアメニティを備えている。2017年当時、住人には、NBAクリスタプス・ポルジンギス選手、サーシャ・ブヤチッチ選手、当時メッツに所属していたピッチャー、A.Jラモス選手らがいると報じられていた。ビル正面の広場には、草間弥生氏によるパンプキンのオブジェが設置されている。