トランプ大統領 不法移民の聖域都市への釈放検討 – 市長ら受け入れの姿勢

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トランプ大統領は12日、メキシコ国境で拘束され、裁判手続きを待つ不法移民をサンクチュアリー・シティ(聖域都市)に釈放する案を検討していることを明らかにした。

サンクチュアリーシティは、ICEなどの移民管理当局による関与や、地元警察から政府当局への協力を法によって制限するなど、移民に寛容的な政策をとる自治体を指す。

大統領の発表を受け、シアトル市のジェニー・ダーカン(Jenny Durkan)市長(民主党)は、ワシントンポスト紙に投稿した論説で「シアトルは移民と難民を怖れはしない。事実、大変な苦難に直面した世界中の人々を、我々は常に歓迎している。移民と難民は、シアトルの遺産であり、彼らは都市に未来をもたらす」と語った。さらに「大統領と連邦政府は、法執行機関を政敵を罰するための武器にしようとしている。」と政策運営を非難し、移民が送られた場合には「我々は今までしてきたことを実行する。そうすることでさらに強くなる。」と述べた。

NPRのインタビューで、大量の移民が到着した場合の対応について聞かれたカリフォルニア州オークランドのリビー・シャーフ(Libbhy Schaaf)市長は、受け入れの意向を述べつつ、トランプ政権の方針を「人間や家族を政治的見返りの道具に、公的資源を政敵に対する報復のために利用できるという考え」とし、「法外な権力の乱用である」と語った。

ニューヨークのビル・デブラシオ市長は声明を発表。「彼は人々を人質のように扱う。ニューヨークは常に移民の究極の都市であり、大統領の空虚な脅迫はこれを変えることはできない」と述べた。

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フィラデルフィアのジム・ケニー市長は、「我々が何十年に渡り移民コミュニティーを受け入れたきたように、これらの移民を歓迎する用意がある」と語った。

シカゴのラーム・エマニュエル市長は声明で、「シリア難民を歓迎したのと同じく、ハリケーンマリアから避難したプエルトリコの人々を受け入れたのと同じく、ミャンマーにおける大量虐殺から逃れてきたロヒンギャ難民を歓迎したのと同じく、歓迎する都市として、これらの移民を両手広げて歓迎する」と語った。

ワシントンポスト紙は11日、政府内で、トランプ大統領の移民政策に反対する共和党への対抗手段として、不法移民をサンクチュアリーシティへ送る案が検討されていたことを報じた。提案を受け、国土安全保障省が可能性を検討したが、不適切という結論に至ったという。

この報道の翌日、トランプ大統領は「報道の通り、我々は本当にサンクチュアリー・シティーに不法移民を置くことを強く検討している。」「ラディカル左派はいつも、国境解放、歓迎政策のようだ。よってこれは彼らをハッピーにさせるに違いない」とツイート。

さらに同日、記者に対して「我々は彼らに無制限に(移民を)供給することができる、彼らがハッピーであるか見ようではないか」「彼らはいつでも両手を広げて歓迎すると言っている。両手を広げているのか、見てみよう」と語った。