ロシア ハマスに西側の「戦利品」提供か、ウクライナ軍が主張

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イスラム組織ハマスがイスラエルの攻撃に使用した兵器は、ロシア軍がウクライナで押収した「戦利品」の可能性があるという。

ウクライナ国防省情報総局(HUR)は9日、テレグラフへの投稿でロシア軍がウクライナの信用を失墜させる「キャンペーン」を開始したと発表した。

キーウ・インディペンデントによると、HURは、ロシア側がすでに「米国とヨーロッパで製造され、ウクライナで押収した戦利品の兵器を、ハマスの過激派に引き渡したことを確認している」と指摘している。

ロシアは今後、ウクライナ軍が、西側から提供された兵器を「定期的にテロリストに売却しているという、ぬれぎぬをきせる計画」だと主張。HURは、ロシアの目的は「ウクライナ軍に対する信用を貶め、西側諸国の軍事援助を停止させること」だと非難した。

パレスチナのガザ地区を実効支配するハマスは7日、イスラエルに対する大規模な攻撃を開始。イスラエルのネタニヤフ首相は「われわれは戦争状態にあり、必ず勝利する」と宣言し、イスラエル国防軍が、空爆で応戦した。

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戦争研究研究所は7日の記事で、ロシアは、西側の軍事支援やウクライナへの注目をそらすため、ハマスの攻撃を利用しようとしていると分析している。

なおロシアのメドベージェフ前大統領は9日、テレグラムに、西側の兵器がハマスに渡り「イスラエルで盛んに使用されている」と投稿。今後、状況は「さらに悪化する」と述べ、「ミサイルや戦車、飛行機さえもブラックマーケットに売りに出されるだろう」と主張している。