中国の呼吸器疾患拡大 上院議員らバイデン氏に渡航制限を要請

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中国北部で呼吸器系の病気を発症する子供が増えている問題で、共和党の上院議員5名は、バイデン大統領に米中間の渡航を直ちに制限するよう求めた。

書簡に署名したのはマルコ・ルビオ議員(フロリダ)、リック・スコット議員(フロリダ)、J.D.バンス議員(オハイオ)、トミー・タバービル議員(アラバマ)、マイク・ブラウン議員(インディアナ)。

議員らは「中国共産党は公衆衛生の危機について嘘をついてきた長い歴史がある」と主張。「COVID-19のパンデミック期間中の真実の隠蔽と透明性の欠如により、米国は病気と起源に関する重要な知識を奪われた」と指摘した。

世界保健機関(WHO)によると、中国当局は先月13日の記者会見で、主に児童が患う呼吸器系疾患が全国的に増加していると明らかにした。増加の原因を、パンデミックの規制解除と冬の到来、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎、RSV(呼吸器合胞体ウイルス)、新型コロナウイルスといった既知の病原体によるものとした。

WHOは、「疫学および臨床情報」などのデータを中国当局に求め、23日に行った電話会議の中で提供されたとしている。これらのデータから、マイコプラズマ肺炎やRSV、アデノウイルス、インフルエンザウイルスといった季節性のウイルスによって入院や外来が増加していることがわかったと説明した。

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議員らは「WHOが、中国に卑屈なまでに従属してきた実績を考えると、WHOがアクションを起こすのを待つべきではない」「アメリカ人の健康と経済を守るために必要な措置を講じなければならない」と述べ、「この新たな病気がもたらす危険について詳しくわかるまで、米国と中国の間の旅行を直ちに制限する必要がある」と訴えた。

なお、30日、下院エネルギー・商業委員会の公聴会で証言を行った疾病対策センターのマンディ・コーエン長官は、WHOの見解を支持し、「新規の病原体」ではなく、既存のウイルスや細菌に起因する可能性があると説明している。