「銃声音と勘違い」大坂なおみ観戦のスタジアムで群衆パニック、18人負傷

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ニューヨーク市ブルックリンにあるスタジアム、バークレーズ・センターで28日、大きな音を銃声音と勘違いした群衆が一斉に逃げ出し、パニックとなる出来事があった。

ニューヨーク市警察によると、発砲はなかった。地元テレビ局PIX11は、逃げる際に突き飛ばされたり、踏みつけられたりするなどして、18人が負傷したと報じた。消防局によると、9人が病院で手当てを受けたという。

この日は、ボクシングWBA世界ライト級王者ジャーボンテイ・デービスとローランド・ロメオの試合が行われており、女子テニスの大坂なおみ選手も観戦に訪れていた。

大坂選手は29日午前2時前にツイッターを更新し、「突然叫び声を聞き、人々が走り出すのを見た。銃撃犯がいると誰かが叫んだので、扉を閉め、部屋で身を伏せなければならなかった」と状況を報告。「本当に体がすくんだ」とその時の心境を語った。

ボクシング・レポーターのライアン・ソンガリア氏がSNSに投稿した動画では、通路に出ていた人々が、アリーナ席に駆け込んでくる姿が見られるほか、「銃声か?」と尋ねる声なども聞こえる。

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騒動があったのは、試合終了後で、観客はおらず、メディアや制作関係者が残っている時だったという。先のレポーターのソンガリア氏はニューヨークポスト紙に、「ボクシングイベントでの激しいけんかには慣れている」と述べつつ、最近起きた銃撃事件が原因で、「多くの人々は最悪の事態が起きたと心配になったのだろう」と語った

米国では直近2週間で、立て続けに銃乱射事件が起きた。ニューヨーク州バッファローのスーパーマーケットで14日に起きた事件では、10人が死亡した。テキサス州ユバルディの小学校で24日に起きた事件では、児童19人と教師2人が死亡している。