米右派メディア 投票システム巡る報道に釈明、偽情報撤回求められ

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ニュースマックスの司会者、John Tabacco氏は21日の番組で、番組ゲストらが行なった投票システム企業に関する不正の主張を、ニュースマックスは「真実として報じていない」と釈明。「視聴者が知っておくべきいくつかの事実がある」と述べ、スマートマティックとドミニオンに関する誤った主張を訂正する声明を読み上げた。

ニュースマックスは選挙後、ルディ・ジュリアーニ氏やシドニー・パウエル氏をはじめ、親トランプ派の人物を招き、システム開発や投票集計に海外政府が関与しているという話や、ソフトウエアによって票が不正に書き換えられたといった内容を繰り返し放送していた。

トランプ大統領は、大手メディアをフェイクニュースと攻撃する一方で、ニュースマックスやワン・アメリカネットワーク(OAN)を視聴するよう支持者に呼びかけており、選挙後、自ら電話で出演するなどしている。

投票システムを巡るこれらの主張は、根拠のない陰謀論として否定されており、スマートマティックは14日に発表した声明で、ニュースマックスとFoxニュース、OANは「組織的な偽情報キャンペーン」を行なったと非難。通知書で報道の撤回を求めると同時に、法的措置を講じる姿勢を示した。数日後、ドミニオンも、シドニー・パウエル氏に対して同様の通知を行なった。

Tabacco氏は、スマートマティックとドミニオンは互いに独立した企業で、さらにソフトウエアを共有しているという証拠はないと説明。投票を不正に操作するソフトが使用された証拠はないと発表した。

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続けて、ドミニオン社は、民主党有力議員やベネズエラのウゴ・チャベスとの関わりを否定しており、両社ともにジョージソロス氏と関係していないと指摘。またスマートマティックは、ウゴ・チャベスによって設立されておらず、ベネズエラ政府の汚職にも関与していないと説明していると述べた。

同社は、同様の内容を「スマートマティックとドミニオンについて知っておくべきファクト」として、ウェブサイトにも掲載した。

Foxニュースも、先週金曜日から類似した内容の放送を開始した。同社の場合は、専門家によるインタビューの形式で、これまでルー・ドブス氏、ジェニー・ピロ氏、マリア・バルティモーロ氏の番組で放送した。

21日、熱烈なトランプ支持で知られるマイピローガイこと、MyPillowのマイク・リンデル最高経営責任者はニュースマックスに出演。ドミニオンの話に触れようとしたところ、ホストのセバスチャン・ゴルカ元大統領副補佐官が話を遮る場面が話題となった。