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NYユダヤ遺産博物館で大規模なホロコースト展

ニューヨークのユダヤ遺産博物館(museum of Jewish Heritage)は8日より、大規模なホロコースト展「Auschwitz. Not long ago. Not far away」の開催をスタートした。

Auschwitz. Not long ago. Not far away.
Exhibitioninstallation, Centro de Exposiciones Arte Canal, Madrid, 2017. ©Musealia

展示会では、ナチスのイデオロギーが、いかにしてポーランドの町オシフェンチム(Oświęcim)を支配し、110万人以上のユダヤ人を大量虐殺へと導いたのかその過程に迫る。

ユダヤ人の移送に使用されたドイツ製の貨物列車や、アウシュビッツ3号収容施設の一部、ピカソが描いた囚人のリトグラフ、スーツケースや眼鏡、靴など囚人らの遺品や自伝など、ポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館(Auschwitz-Birkenau State Museum)を中心とした収蔵品700点及び400枚以上の写真やドローイングなどを包括的に展示する。多くの展示物は、北米で初めて公開される。

Auschwitz. Not long ago. Not far away.
当初ブナ収容所(Buna)と呼ばれていた収容施設、バラック。Centro de Exposiciones Arte Canal, Madrid, 2017.©Musealia
Auschwitz. Not long ago. Not far away.
強制収容所のフェンスの一部のコンクリート柱。Collection of theAuschwitz-Birkenau State Museum, Oświęcim, Poland.©Musealia
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強制収容所へ移送された約110万人のユダヤ人のうち、約90万人は収容所に入ることなく、ガス室や火葬場などで殺害された。アウシュヴィッツ収容所では、ユダヤ人のほかポーランドの政治犯、シンティ・ロマ人、ソ連の戦争捕虜、エホバの証人、同性愛者、身体障害者、犯罪者ら20万人も犠牲となった。

Auschwitz. Not long ago. Not far away.
Collection of the Museum of Jewish Heritage. Gift of Joseph and Anna Tenenbaum, YaffaEliach Collection donated by the Center for Holocaust Studies
Auschwitz. Not long ago. Not far away.
囚人の遺品、女性用の靴。Collection of the Auschwitz-Birkenau State Museum, Oświęcim, Poland.©Musealia

ユダヤ遺産博物館では、ホロコースト生存者のアーティスト、アルフレッド・カンター(Alfred Kantor)の150作品以上のスケッチや、ダビッド・オレール(David Olere)の絵画、音楽家ルイ・バネット(Louis Bannet)のトランペットも展示される。

Artist Alfred Kantor’s depiction of arrival in Auschwitz: “Throw away your baggage and run to the
trucks.”Credit line: Gift of Alfred Kantor, Museum of Jewish Heritage, NY

東洋のオスカー・シンドラーと称されるリトアニアの外交官、杉原千畝が発行した査証(ビザ)。

Auschwitz. Not long ago. Not far away.
Credit line: Gift of Isabella Goldin Weinberg, Museum of Jewish Heritage, NY

ヒトラーの側近ハインリヒ・ヒムラー(Heinrich Himmler)のヘルメットや、ルドルフ・ヘス(Rudolf Höss)収容所長の私物、ナチス親衛隊(SS)の使用したガスマスクのほか、1551年にフェルディナント一世(Ferdinand I)が公布した反ユダヤ主義宣言も展示。フェルディナント一世の宣言書は、400年後の1940年ラインハルト・ハイドリヒ(Reinhard Heydrich)からドイツの政治家でヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング(Hermann Göring)へ手渡された。

Auschwitz. Not long ago. Not far away.
SS helmet owned and used by Reichsführer SS Heinrich Himmler (ca. 193 ©Collection of the Museum of Jewish Heritage. Gift of David Dykaar in memory of (Corporal) Raymond W. Dykaar

アウシュビッツ・ビルケナウ記念財団(Auschwitz Birkenau Memorial Foundation)の創設者で、世界ユダヤ人会議(World Jewish Congress)のロン・ローダー(Ron Lauder)会長は「73年前、世界が忘れることのできないアウシュヴィッツの写真を見た後、もうナチと関わりたがる人などいないと思った。しかし3世代を経た今日では、人々はこの出来事を忘れてしまったか、知らない人もいる。この展示会は、最も明確な形で、反ユダヤ主義が最終的にたどり着く場所、そして世界が二度と向かってはならない場所ということを、私たちに思い出させてくれる。展示会のタイトル「アウシュビッツ・ノット・ロング・アゴー・ノット・ファー・アウェイ」は、この歴史が、それほど遠い昔のことではなく、最近の事であるという点で相応しい」と声明で述べた。

展示会は、歴史学者のロバート・ヤン・ヴァン・ペルト(Robert Jan van Pelt)博士や、マイケル・バレンバウム(Michael Berenbaum)博士らがキュレーションを務めた。
昨年スペインのマドリードで開催され、期間を2度延長し、60万人以上を動員し話題となった。ニューヨークでの開催は2020年1月3日まで。

Photo Museum of Jewish Heritage / John Halpern
Photo Museum of Jewish Heritage / John Halpern

Museum of Jewish Heritage
営業時間:日曜日〜木曜日:午前10時〜午後9時まで(最終入場は午後7時)
金曜日:午前10時〜午後5時まで。(最終入場は午後3時)
入場料金:大人16ドル、シニア12ドル、学生10ドルほか
場所:36 Battery Pl, New York, NY 10280, USA
期間:2020年1月3日までの開催

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