モーゼス・イングラムとはスター・ウォーズ『オビ=ワン・ケノービ』でファンが人種差別攻撃

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Disney+で配信がスタートした『スター・ウォーズ』の新シリーズ『オビ=ワン・ケノービ』。新たに加わったキャスト、モーゼス・イングラム(Moses Ingram)に、ファンから人種差別的な誹謗中傷が寄せられているという。

同作では、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のその後の物語が描かれており、オビ=ワン・ケノービ役のユアン・マクレガーや、ダース・ベイダー役のヘイデン・クリステンセンなどが出演する。

英紙ガーディアンによると、レヴァ役を演じたモーゼスは先月31日、Instagramのストーリーで、配信が始まって以来、SNSに人種差別的な発言が寄せられていると告白した。

「このヘイトを止めるために、誰も何もできない。これが起きていることを伝えている自分の目的さえ疑問に思う」としながらも、それらを黙って受け入れたり、笑顔で耐えたりするように「私はできていない」と説明。「いい加減にしてほしい」と訴え、支持を表明した人々への感謝を示した。何も発言しない人々に「あなたたち、みな変よ」と加えた。

モーゼスの発言を受け、ユアン・マクレガーはツイッターを更新し「心が張り裂けそうだ。・・いじめのメッセージを送る者は、スター・ウォーズ・ファンではない。この世に人種差別主義者の居場所はない」と非難し、モーゼスへの連帯を示した。

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スター・ウォーズの公式アカウントも、モーゼスは「スター・ウォーズ・ファミリー」だと述べ、歓迎しない者には「反撃する」と投稿した

スター・ウォーズ・シリーズではこれまでにも、ベトナム系のケリー・マリー・トランや黒人俳優のジョン・ボイエガなどの有色人種のキャストが、ファンから誹謗中傷を受けるなど、人種差別的な扱いが問題視されてきた。

モーゼス・イングラムとは

モーゼスは1993年、メリーランド州バルチモアで生まれた。Deciderによると、ボルチモア芸術学校に通い、2015年に全米芸術文学協会の演劇賞を受賞。2019年にイエール・スクール・オブ・ドラマを卒業した。

2020年に配信されたNetflixのチェスドラマ「クイーンズ・ギャンビット」で、主人公ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)が児童擁護施設で出会った友人ジョリーン役を好演。世間の注目を浴びた。モーゼスは同役で、エミー賞リミティッドシリーズの助演女優賞にノミネートされた。

昨年公開されたジョエル・コーエン監督の「マクベス」(Tragedy of Macbeth)では、デンゼル・ワシントンとフランシス・マクドーマンらの大物俳優が肩を並べる作品にも出演しており、今後の活躍が期待されている俳優のひとり。