数学と芸術の交差点「マイケル・シュルテスの芸術」 数学博物館で開催

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マンハッタンにある数学博物館では4月26日までの期間、「Venn Pirouettes」と題した、マイケル・シュルテス(Michael Shultheis)氏による一連の作品群を紹介している。

企画展では、数学方程式を人間相互の関係や物語を表すモデルに利用しているという絵画作品5点と彫刻作品6点を展示している。

▼紀元前の哲学者、数学者で音楽理論家のピタゴラスに着想を得て製作された作品「ピタゴラスの輪(Rings of Pythagoras)」。眠りに落ちたピタゴラスが、方程式や極座標系など初期アイデアに続く理論を夢想している夢を見たことから生まれた作品だという。

Rings of Pythagoras, Michael Schultheis

▼Breath of Menelaus (メネラウスの呼吸)

Breath of Menelaus,Michael Shultheis
Venn Fidelities, Michael Shultheis

ワシントン州立大学で数学を、コーネル大学修士過程で経済学を学んだシュルテス氏は、自身の数学言語を可視化して物語を語る方法を「分析的表現主義」と呼ぶ。作品では、蝸牛線やベン図といった図形や数式が幾層にも塗り重ねられたキャンバスに配置され、個人の内面と外側、人間の関係の重なりあいが比喩的に示される。展示室ではまた、シュルテス氏が自身のアートについて語るビデオ資料を視聴することができる。

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数学と芸術の交差点から新たな表現の可能性を提示するマイケル・シュルテス氏の作品展示は4月26日まで開催している。

Venn Pirouettes, the Art of Michael Schultheis