マイケル・コースがジミー・チュー買収を発表

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25日、マイケル・コース・ホールディングス(Michael Kors Holdings)は、ジミー・チュー(Jimmy Choo PLC)を12億ドル(約1,300億円)で買収することで合意に達したと発表した。

マイケル・コースのCEOのジョン・アイドル氏(John Idol)は「ジミー・チューは将来にわたって、安定的で意義のある成長をする」と期待を述べ、「過去20年にジミー・チューが培ってきた強いブランド価値を支持していく」と語った。また、ジミーチューのCEOはピエール・デニス氏(Pierre Denis)が、クリエイティブディレクターはサンドラ・チョイ氏(Sandra Cho)が引き続き務めることも明らかにした。

声明では、プロダクトポートフォリオの多様化や高級紳士靴分野における成長、アジア市場をはじめとする世界市場における存在感の増大などが、買収による利益としてあげている。

マイケル・コースは、1981年に設立された米国のファション・ブランド。創設者であり、デザイナーでもあるマイケル・コースは、テレビ番組「プロジェクト・ランウェイ」(Project Runway)のジャッジを10シーズン務め、そのカリスマ性は多くの人に知られることとなった。
2011年に株式を上場し、高品質でラグジュアリーなイメージの商品が、手頃な価格で購入できるブランドとして、順調に売上を伸ばしてきた。2016年は売上が、前年の47億1200万ドルから44億9300万ドルに減少。2017年の1-3月期の決算は赤字となっており、今後100から125店舗のフルプライスショップをクローズするとの発表を行っていた。

買収の発表後、CEOのジョン・アイドル氏はCNBCの取材に対し、今回の買収を、同社の2020年計画における「luxury group」形成の第一歩だと述べ、「今回(ジミー・チュー)の買収が最後ではない、と他のブランドの買収を検討していることを示唆した。

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ジミー・チューは、 英VOGUE誌のエディター、タマラ・メロン(Tamara Mellon)がマレーシアのシューズデザイナー、ジミーチュー(Jimmy Choo)氏とともに1996年に立ち上げたブランド。故ダイアナ妃やミシェル・オバマ全大統領夫人、キャサリン妃などのセレブリティに愛用され、レッドカーペットでも常連のシューズとなっている。人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(Sex and the City)で、サラ・ジェシカ・パーカーが着用するなど、世界中で有名なラグジュアリーシューズブランド。最大株主であるJAB Holding Companyは今回の買収を支持するとしている。買収の発表後、ロンドン株式市場では、ジミー・チューの株価は17%以上、上昇した。

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