マンハッタンの家賃 2年ぶりに下落

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マンハッタンの家賃が約2年ぶりに前年に比べてマイナスとなった。

CNNが不動産ブローカーのダグラス・エリマンと鑑定会社ミラー・サミュエルのレポートを元に報じたところによると、11月のマンハッタンの家賃の中央値は前月比ー4.6%、前年同月比ー2.3%で4,000ドルとなった。前年を下回るのは27ヶ月ぶりだという。

今年8月のピーク時の家賃中央値は、4,400ドルに達していた。

ミラー・サミュエルのCEOジョナサン・ミラー氏は、家賃相場が消費者の許容範囲の限界に達したとの見方を示した。なお夏に比べると9%下落したものの、パンデミック前の2019年11月に比べると11%高騰している。

下落の要因については、FRBによるインフレ抑制のための利上げが功を奏した可能性や、住宅ローン金利が低下傾向にあることで、買い控えをしていた住宅所有希望者が購入市場に戻りつつあるとの見解を示した。また、家賃相場の下落傾向は、2024年も続くとの見通しを語った。

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賃貸市場ではディスカウントするケースも増加しており、コンセッション(1ヶ月無料などの割引)を提供する物件は10月の12%から14%に上昇したという。

ちなみに物件のタイプ別の中央値では、スタジオが3,000ドルで前月と同等、前年同期比3.4%増となった。1ベッドルームは4,000ドルで、10月から2.4%下落したが対前年では同水準だった。2ベッドルームは5,410ドルで前月から0.2%増、前年同月に比べて1.6%低下した。