マクロン仏大統領 「ナショナリズムは愛国心への裏切り」 第1次大戦終結100周年スピーチ

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フランスのエマニュエル・マクロン大統領は11日、パリの凱旋門で開催された第一次世界大戦終結100年を記念する式典でスピーチを行い、世界におけるナショナリズムの台頭に警告を発した。

トランプ大統領やプーチン大統領、メルケル首相など60カ国以上の首脳を前に、マクロン大統領は「愛国心は、ナショナリズムと正反対」と述べ、偉大な国家に不可欠な道徳的価値を消し去るナショナリズムは愛国心への裏切りである、と語った。
さらに、ナショナリズムと全体主義の台頭により敵対心と復讐心に火がつき、20年後の戦争につながった、と第2次世界大戦について言及。「古い悪魔が表面に舞い戻りつつある。彼らは混沌と死を引き起こす準備をしている」と述べ、「時に歴史は、再び邪悪な道を進もうと脅かす」と平和維持の努力を呼びかけた。

トランプ大統領は先月、自身をナショナリストであると宣言し、各方面から批判が寄せられていた。

大統領は、10月22日の政治集会で「グローバリストは世界をよくしたい人で、率直に言うと、我々の国を大切にしない人」と単純化し、「私はナショナリストだ。」と支持者らに向けて語った。