フード界のオスカー ジェームズビアード賞2018発表

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7日、シカゴで米国レストラン業界における最高峰の賞、ジェームズ・ビアード賞2018(2018 James Beard Awards)が発表された。

フード界のオスカーとも称される同賞の今年の選考テーマは「ライズ」(RISE)。セクハラや性的暴行への反対運動が起こった#MeToo(私も)時代を反映し、コミュニティーやカルチャー、ダイバーシティ(多様性)、平等などを提唱するため設けられた。
レストラン業界では、イタリア料理界を代表するマリオ・バターリ(Mario Batali)や、テレビパーソナリティーとしても有名なシェフジョン・ベシュ(John Besh)などによるセクハラ疑惑が浮上した。

ニューヨークからは2名が選出

ニューヨークからは、イーストヴィレッジのレストラン「プルーン」(Prune)のシェフ、ガブリエラ・ハミルトン(Gabrielle Hamilton)さんが、全米の最優秀シェフ「アウトスタンディング・シェフ」(Outstanding Chef)に選ばれた。

1990年にイーストヴィレッジにオープンしたプルーンは、ヨーロッパスタイルのアメリカン料理を提供するレストラン。2011年と2012年には、ジェームズ・ビアード賞のベストシェフ賞を受賞している。2012年に出版の著書「血と骨とバター」(Blood, Bones and Butter)がベストセラーとなっている。

amNewYorkによると、「アウトスタンディング・シェフ」を受賞した女性シェフは、ハミルトンさんで6度目となる。5年間で女性が選出されるのは3度目となり、今後も受賞が増える傾向にあるとしている。

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エリア別では、ニューヨーク部門でブルックリンのイタリアン「リリア」(Lilia)のミッシー・ロビンス(Missy Robbins)さんが「ベストシェフ」(Best Chef)に選ばれた。

75席以下の最優秀レストランデザイン(Outstanding Restaurant Design)部門では、ノリータのカフェ「デ・マリア」(De Maria)が受賞した。

地域毎に選ばれるベストシェフ部門では、10のうち半数近い4のエリアで、女性シェフが賞を獲得した。

(C)James Beard Foundation

Great Lakes, Abraham Conlon of Fat Rice in Chicago
Mid-Atlantic, Jeremiah Langhorne of The Dabney in Washington, D.C.
Midwest, Gavin Kaysen of Spoon and Stable in Minneapolis
New York City, Missy Robbins of Lilia in Brooklyn *
Northeast, Karen Akunowicz of Myers + Chang in Boston *
Northwest, Edouardo Jordan of Salare Restaurant in Seattle
South, Nina Compton of Compère Lapin in New Orleans *
Southwest, Alex Seidel of Mercantile Dining & Provision in Denver
West, Dominique Crenn of Atelier Crenn in San Francisco *
*印が女性シェフ

2018年受賞一覧