米下院 トランプ大統領の「人種差別発言」非難決議案を可決

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民主党が多数の下院では16日、トランプ大統領による議員に対する「人種差別的なコメント」を非難する決議案を可決した。

結果は240-187で、民主党議員全員と共和党の4議員が決議案を支持。賛成に回った共和党議員は、ウィル・ハード(Will Hurd)議員(テキサス州)、 ブライアン・フィッツパトリック(Brian Fitzpatrick)議員(ペンシルベニア州)、フレッド・アプトン(Fred Upton)議員(ミシガン州)、スーザン・ブルックス(Susan Brooks)議員(インディアナ州)で、来年の再選を目指さないブルックス議員を除く3人の選挙区は、いずれも激戦が予想されている。

トランプ大統領は日曜日、アレキサンドリア・オカシオ・コルテス議員とイルハン・オマール議員、ラシダ・トリーブ議員、アヤナ・プレスリー議員に対し、「出身国に帰ったらどうだ」とツイートした。4人は非白人の民主党女性議員。オマール氏を除く3人はアメリカで生まれている。ツイートに対し、民主党指導部はトランプ氏のコメントを人種差別的な発言として厳しく非難。しかし、トランプ大統領は翌日も同様の発言を繰り返し、人種差別とする見方を否定していた。

採決の前、ペロシ下院議長は「民主党と共和党、議会のすべてのメンバーは我々とともに大統領の人種差別ツイートを非難するべきだ」と述べ、「何もしないことは、我々の価値の驚くべき否定であり、国民を守るという議員の誓約の恥ずべき放棄である」と声明を述べた。

ペロシ氏の辛辣な発言に対し、共和党議員が異議を唱え発言の言い換えを求めるなど、議会は紛糾した。ペロシ氏が応じない姿勢を示すと、ダグ・コリンズ下院議員(共和党)は下院の議論の規則に反するとして審議を要求。ステニー・ホイヤー(Steny Hoyer)下院院内総務は、トランプ氏を人種差別とするペロシ氏の発言は「秩序にかける」として、下院のルールに違反したことを議会の決定として発表した。この後、ペロシ氏のコメントを記録から抹消するかを巡って、採決が行われたが、190-232で否決された。

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同日朝、トランプ大統領は「これらのツイートは人種差別ではない。私には人種差別の気質などない」とツイート。採決を「詐欺の手口だ」と述べ、「共和党は弱みを見えせてはならない。彼らの手口にかかってはならない」と反対に回ることを呼びかけた。