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NYメトロポリタン美術館 レオナルド・ダビンチの未完作品展示。没後500年記念

ルネサンスの天才画家、レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)(1452–1519)の没後500年を記念し、ニューヨークのメトロポリタン美術館では15日より、キリスト教の聖職者、聖ジェローム(ヒエロニムス)を描いた未完の作品「Saint Jerome Praying in the Wilderness」を展示している。
バチカン美術館とバーバラ・ジェッタ(Barbara Jatta)教授の協力で実現した。

METのマックス・ホライン(Max Hollein)ディレクターは声明で「バチカン美術館の”聖ジェローム”は、レオナルドの作品だと疑う余地のない6作品のうちの一つ。」とし、「この素晴らしい特別な絵画を展示し、そのレガシーを称えることができるのを嬉しく思う。」と述べた。

ダビンチの指紋も。未完の理由は?

Leonardo St Jerome
Leonardo da Vinci, St Jerome (begun circa 1482). Photo © Governatorate of the Vatican City State, Vatican Museums, courtesy of the Metropolitan Museum of Art, New York.

聖ジェロームの絵画は、1483年頃にミラノで制作に取り掛かったと見られる。1519年5月2日にフランスで死去するまで、絵は保管されたままだったという。なぜ未完のまま描き直し続けたのか、理由については不明だという。

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聖人伝「黄金伝説」によると、絵画は砂漠で隠修士として余生を過ごす聖ジェローム(347-420)の晩年の物語を描いたものとされる。

痩せて、ほとんど歯の抜けた聖ジェロームは、洞窟の前で祈りのためにひざまずいており、連れのライオンが横たわっている。聖ジェロームの表情や身ぶりは、レオナルドの人相判断や心理表現などの手法を表していると考えられている。

未完の理由に関してMETは、ダビンチが聖人の修徳的な肉体のディテールを描くため、解剖学に基づいた正しい描写を行うことについて、特に関心を持っていたが、完全な規律正しい方法で制作を続けることができなかったことを示すとしている。
同館によると、絵の左上部にはダビンチの指紋が発見されており、指で顔料を伸ばすことで、背景にソフトフォーカス効果が生み出されたとしている。

ニューヨークタイムズの芸術批評家ホランド・コッター(Holland Cotter)氏は「不完全さは、絵の力強さの一部である。痛烈な苦悩を全開にした領域を持つこの力強い絵は、三幕のオペラの如く、極めて豊かな作品である。」と述べた

Saint Jerome Praying in the Wilderness」
期間:2019年7月15日〜10月6日まで
場所:The Met Fifth Avenue, Upper Level, Robert Lehman Wing, Gallery 955 

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