ロシア人テニス選手怒りで自滅、ラケットで膝を打ち付け流血

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世界ランキング5位のロシア人テニス選手アンドレー・ルブレフ(26)が、イタリアで開催中のATPファイナルツアーの試合で、ラケットを何度も自分の膝に打ち付け、負傷する出来事があった。

ルブレフは15日、世界ランキング2位のカルロス・アルカラス選手(スペイン)と対戦。第1セットを7-5で落とした。第2セット開始早々、ミスショット後にラケットを地面に叩きつけるなど、フラストレーションを露わにする場面もみられた。第1ゲームをブレイクされると、怒りが爆発。ラケットを繰り返し自分の膝に叩きつけた。流血しながらもプレーを続行したが、本来の調子を取り戻すことなく、第2セットは6-2で敗北。カルロスにストレート負けを喫した。

デイリーメールによると、ルブレフは試合後の記者会見で、最終戦で実力を発揮できなかったことに失望していると自らの心境を明らかにした。上手くいかないのは、避けられないと述べつつ、「今日はどう対処していいのかわからなかった」「フラストレーションをうまくマネジメントできなかったことに、とっても落胆している」と語った。

ATPファイナルでは、トップ8人の選手を2つのグループに分け、それぞれ総当たり戦を行う。ルブレフは初戦で、ロシア出身の親友ダニール・メドベデフと対戦し、ストレート負けしていた。

普段のインタビューで穏やかな表情を見せているルブレフだが、ファンからは、自らを傷つける姿にメンタルヘルスの問題を指摘する声が上がっている。SNSには、「まだラケットを破壊する方がマシ、誰も君を責めない」「まじでテニスは精神的健康に有害」「ジョークで済ませる人もいるけど、早くセラピーを受けた方が良い」などのコメントが投稿されている。

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10月に開催された上海オープンの決勝では、プレー中に動いたカメラマンを怒鳴りつける場面もあった。主審のルノー・リヒテンシュタイン氏は、ルブレフの怒りに理解を示したものの、「非常に攻撃的な態度をとった」として、コード・バイオレーションをアナウンスした。

カメラマンに対する非難がある一方、ルブレフに対して、アンガーマネジメントや、メンタルヘルスの問題を抱えているのではないかと心配の声が寄せられていた。