高収入の仕事ほど危機に?労働者の80%がAIに影響受ける可能性、米研究

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昨年11月にリリースされて以来、話題沸騰中のChatGPT。この度、開発元のOpenAIとペンシルバニア大学の研究者らが行った研究では、こうした大規模言語モデル (LLM)の台頭により、米国の労働市場の大半が影響を受けることがわかった。

研究者らは1,016の職業について、1万9,265のタスクを分析した。結論として「米国の労働者の80%が、LLMの導入により、自分のタスクの少なくとも10%が影響をうける可能性がある」と説明。さらに「労働者の19%は、タスクの50%が影響を受ける」とした。

影響はすべての賃金レベルの労働に及ぶが、「高収入の職種ほど、LLMの能力とLLMを搭載したソフトウェアにさらされる(エクスポージャー)機会が増える」とも指摘した。

「エクスポージャー」について、研究者らは、GPTまたはGPTを搭載したシステムへのアクセスにより、人間がタスクを実行するのにかかる時間を、少なくとも50%短縮するかどうかの尺度として定義しており、必ずしも完全に自動化されることとイコールではない。

そうした時間が50%以上短縮できるタスクの割合が最も高い職業は、数学者と税理士、財務定量分析、ライターと作家、ウェブデザイナーで、それぞれ100%となった。そのほかに、調査研究者(84.4%)、通訳と翻訳(82.5%)、広報専門家(80.6%)、動物科学者(77.8%)も、タスクの大半が著しく効率化できることがわかった。

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一方で、マーケティング戦略立案やグラフィックデザイナー、投資ファンドのマネージャーは15%以下だった。

影響のない職業には、農業機械のオペレーター、スポーツ選手、自動車の整備士や修理工、コンクリート職人、調理人などが挙げられている。