アジア系住民が犯罪集団の標的に、NJ州でFBIが注意喚起

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ニュージャージー州ニューアークにあるFBI支局では、アジア系住民に対して押し込み強盗などの犯罪に気をつけるよう呼びかけている。

監督特別捜査官マイク・ラッタ氏が地元ラジオ局New Jersey101.5に話したところによると、過去3年の間に、アジア系のビジネスオーナーを狙った「洗練された犯罪集団」による犯行が増加している。

犯人らは、入念な準備をした上で犯行におよぶという。事業所が「いつ開いて、いつ閉まるか」を注意深く観察するほか、車から住所を割り出し、家の監視も行う。ビジネスオーナーが職場や他の場所に出入りするのをつけ回すこともあるという。

これらの活動を通じて生活パターンを把握し、出入りする人々を知った上で、はじめて計画をたてる。犯行時には、家や事業所の見張りを置いた上で、実行犯らが中に押し入って、金品を奪う。

ラッタ氏は、犯人らは「ただの泥棒の寄せ集めではない」と強調。「法執行機関がするのと同じようにターゲットを監視している。洗練された組織犯罪であり、どうすれば気がつかれないか、最善の方法を決定している」と語った。さらに犯人グループは一つではなく、複数あるとの見解も示した。

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アジア系が狙われる理由について「アジア系コミュニティは銀行を利用せず、家に現金を保管していると考えられている」と指摘。誰かにつけられていないか注意を払うとともに、金品を銀行に預けることを検討するよう呼びかけた。

昨年5月、ニュージャージー州の連邦検事局は、アジア系の住宅所有者を標的にした犯罪グループ8人を起訴したと発表した。犯人らは州内またはペンシルベニア州の在住者からなるグループで、現金や宝飾品、外国通過などをねらってビジネスオーナーらの家への侵入を繰り返した。50軒以上の住宅が被害にあったという。