戦争すれば大統領に居座れる!?トランプ発言に不安広がる

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Maxim Elramsisy / Shutterstock.com

18日、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談で飛び出したトランプ大統領の一言に、SNS上で不安とざわめきが広がっている。

この日は、ヨーロッパの指導者たちも急きょホワイトハウスに集結。ロシアとの和平交渉に向けた2国間および多国間協議が行われた。2月には激しい口論が繰り広げられたトランプとゼレンスキーだが、今回は終始穏やかな雰囲気。ゼレンスキーは前回非難された服装を改め、ジャケット姿でトランプに感謝の言葉を繰り返した。

問題の発言は、記者からウクライナでの選挙再開について質問があった際に飛び出した。ゼレンスキーが再開の条件を説明する中、トランプは口を挟んだ。

「つまり、戦争中は選挙ができないということか。……今から3年半後、もし我々がどこかと戦争状態になったら、もう選挙はなくなるということか。ああ、それはいい」

なお、ウクライナ憲法では戒厳令下での全国的な選挙は認められていない。

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執務室には笑いが起きたものの、この”閃いちゃった感”に不安を覚えたSNSユーザーの間に警戒ムードが漂っている。

「電球がついた瞬間だ。覚悟を決めろ」
「戦争なら永遠にホワイトハウスに居座れると、子どもがズルを発見したみたいに歓喜している」
「失言ではない、独裁願望の一端が見えた」

中には「選挙回避のためにグリーンランドを侵攻するのか?」、「外国の侵略を望んでいるのか?」といった疑念も投稿される始末。

米国憲法は大統領の3選を禁じている。しかしトランプ氏は以前から任期延長に言及し、今年3月のNBCインタビューでは「冗談ではない」と明言している。彼は「3期目を目指す方法はある」と語り、4月のTime誌インタビューでも「よく知られた抜け道がある」と述べて物議を醸した。

その執念のあらわれか、同日ホワイトハウスのギフトショップで撮られた写真には、フランスのマクロン大統領やゼレンスキーを前に、「4 more years(あと4年)」と刺繍されたキャップを披露するトランプの様子が写っている。