少女レイプ犯が法廷で服毒、死亡

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テキサス州デントン郡の裁判所で昨年8月、男が有罪評決を聞く間に「濁った水」を一気飲みし、その後まもなく死亡した事件で、地元検視局は死因は自殺で、致死量の亜硝酸ナトリウムを摂取したことによるものだと明らかにした。デイリーメールが伝えた。

死亡したのはテキサス州在住のエドワード・ピーター・ルクレール元被告(57)。2016年から2018年の間、17歳に満たない少女を5回レイプしたとして、5件の児童に対する性的虐待の罪で起訴された。

当時のニューヨークタイムズの報道によると、公判は4日間行われ、当日は陪審員が3時間半におよぶ審議を行った。ルクレール氏が「少し濁った」水を一気に飲み干したのは、裁判官がそれぞれの罪状について有罪評決を読み上げ始めた時だった。その約5分後、留置部屋で吐き始め、救急車で病院に搬送された。約45分後、死亡が確認された。

検察官は当時、ルクレール氏が陪審員の審議の最中にペットボトルの水に入れたのはシアン化物と考えを示していた。なお当日の朝、建物内の監視カメラに、被告が自動販売機で水を購入する様子が映っていた。

ルクレール氏は最長で100年の禁固刑に処される可能性があった。担当弁護士はタイムズの取材に、犯した罪の重さと地域の保守的な性格からその可能性が高いと悟り、「最後の瞬間に決意したと思う」と話していた。水を飲む姿について、「非常に重大な判決を受けるのだから、当然喉も乾くだろう」と思ったと述べ、手も震えていて、これらが陪審に「冷血のモンスター」ではなく、一人の人間であることを示すのに役立つだろうなどといった考えが頭の中をよぎっていたとも明かした。病院に搬送される際、最後に目にしたルクレール氏の顔色は「灰白色」で、非常に悪い状態だったという。

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ルクレール氏は、被害者の少女に対してしばしば、他言すれば自殺をはかるなどと脅かしていたという。

(Frisco Police Department)

亜硝酸ナトリウムは、発色材としてハム、ソーセージ、ベーコンなどに使用されているが、専門家によると、高濃度で摂取すると呼吸困難や腹痛を起こし、死に至る可能性があるという。最近では俳優のマシュー・ミンドラーやリンジー・パールマンなどが、亜硝酸ナトリウムを服用した後、死亡している。

オンラインでも簡単に入手でき、子供を自殺で失った2人の母親は昨年10月、アマゾンが「自殺キット」を販売したとして、同社を提訴している。