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米実業家 元軍人を雇って愛人と脅迫者を殺害

テネシー州の中部地区連邦検事局は13日、元軍人らを雇って、30代の男女を殺害したとして、テキサス州の自動車ディーラーチェーンの共同経営者を、逮捕、起訴したことを明らかにした

起訴されたのは、マウンド・オートモティブ・グループのエリック・チャールズ・マウンド被告(46)と他3人。地元メディアによると、自動車販売事業は、マウンド被告の祖父がはじめたもので、テキサス州中部では有名なディーラーだった。トヨタやホルクスワーゲンを扱っているという。

殺害されたのは、テネシー州ナッシュビル在住のホーリー・ウイリアムズさん(33)とウィリアム・ランウェイ(36)さん。ウイリアムズさんとマウンド被告は、以前、交際していた。起訴状では、ランウェイさんは、ウイリアムズさんと「個人的な恋愛関係」にあったとしている。2人の遺体は昨年3月、建設現場にあった自動車の中から発見された。

マウンド被告は、2人を誘拐、殺害する報酬として、元軍人の3人の男に75万ドルを超える金を支払っていた。

不倫で脅迫

親戚の住むナッシュビルを度々訪れていたというマウンド被告は、昨年2月5日に訪問する際、ウイリアムズさん(33)と会うため、メッセージを送った。メッセージには「こんにちは美人さん!後で会えるのを楽しみにしている。前回と同じバーで会おう。着いたらテキストを」と記されていた。

2人の関係は明らかにされていない。ただし、マウンド被告は既婚者だった。

この約3週間後の3月1日、マウンド被告の元にゆすりのメッセージが届く。

送り主は、ランウェイさんで、金銭の支払いを要求し、応じなければ、2人の関係を暴露するという内容だった。

これを受け、マウンド被告は、警備会社のオーナーら3人に対応を依頼。依頼を受けたのは、テキサス州オースティン在住のギラッド・ぺレド被告(47)、ブライオン・ブロックウェイ被告(46)、ノースカロライナ州在住のアダム・キャリー被告(30)だった。

ぺレド被告は、イスラエル国防軍の元メンバーだと主張しており、警備会社を経営していた。ブロックウェイ被告は、元海兵隊武装偵察部隊(Force Recon)のメンバーで、同じく警備会社を運営していた。キャリー被告は以前、海兵隊の特殊作戦グループに所属していた。

発表によると、数日後、マウンド被告は銀行口座から1万5,000ドルを引き出したが、時を同じくして、ブロックウェイ被告の親戚からペレド被告に「インテリジェンス・レポート」なるものが、届けられた。

その後、キャリー被告とブロックウェイ被告が、ナッシュビルを訪れ、ウィリアムズさんとランウェイさんの身辺を調査。メッセージアプリを使って2人と接触を試みた。

3月9日、キャリー被告らはペレド被告に報告文書を提出。この中で、住所や車、2人が同棲している事実を報告したほか、あらゆる手段を講じてウィリアムズさんによる恐喝を止めさせると伝えたという。

犯行が行われたのは3月12日。

ブロックウェイ被告とキャリー被告は、ウィリアムズさんとランウェイさんと、2人が住むアパートの駐車場で対面。最初にランウェイさんを射殺した。その後、ウィリアムズさんを連れ、ランウェイさんの遺体とともに、建設現場に移動。その場で、ウィリアムズさんを射殺した。

4人が逮捕されたのは先週10日。FBI捜査官とナッシュビル警察が、一斉に身柄を拘束した。

有罪となれば、それぞれ終身刑になる可能性があるという。

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