「愚かだ」MAGA強硬派 イランとの交渉検討を批判

5
Wirestock Creators/shutterstock

トランプ支持層に影響力を持つ親イスラエル派の論客、ベン・シャピーロは13日に公開した動画で、トランプ政権がイラン側の提案による協議を検討しているとの報道に強い不満を示した。

シャピーロは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事を引用しながら、協議の検討自体を「愚かだ」と一蹴。「テヘランがいったい何を提示できるというのか。それが少しでも信頼に値するものだろうか。どこに信頼できる要素があるのか」と疑問を投げかけ、「彼らは最初から最後まで嘘をつき続けてきた。いま彼らはミサイル施設や核施設の再建を急速に進めている」と厳しく批判した。

さらに、イランが協議を打診した背景についても、「ただの時間稼ぎにすぎない」と主張。「その間に人々を殺し続けることは明白だ」と述べた。

WSJによると、軍事行動に踏み切る前に外交的アプローチを取るようトランプに進言しているのは、JDバンスを中心とする政権高官の一派だという。

これに対しシャピーロは、「いつまで待つつもりなのか。どれくらいの期間やるのか。そもそもイランは、やろうと思えばいつでも交渉を呼びかけることができたはずだ」と疑問を呈した。そのうえで、「なぜ何百人、何千人ものデモ参加者が次々に殺されている間、彼らを支持するのではなく待たなければならないのか。いったい何を目標としているのか」と、政権の姿勢を批判した。

Advertisement

また、仮に交渉に応じるのであれば、「デモ参加者を殺すのをやめ、インターネットを復旧させる」といった条件を、交渉開始の前提とすべきだとも訴えた。

一方、トランプは14日、Truth Socialへの投稿で、「抗議者への無意味な殺害が止むまで、私はイラン当局者とのすべての会談を中止した」と表明。「助けがやってくる。MIGA(Make Iran Great Again)」と付け加えた。

ワシントン・ポスト紙によると、イランの活動家や反体制系ニュースサイトは、抗議活動に伴う死者数を2,000人以上と推定している。

「アメリカ第一主義」に期待してトランプに投票した支持層の中には、外国の紛争への介入に懐疑的な声も多い。X上ではシャピーロの主張に賛同する声がある一方で、「シャピーロをイスラエルに送還しろ」「シオニストの戦争屋」など、辛辣な批判も相次いでいる。

また、政権関係者がワシントン・ポスト紙に語ったところによると、攻撃反対論者の中には、MAGA路線からの逸脱による政治的コストに加え、米軍や諜報機関が高リスクの作戦に踏み切ることによる事故や失敗の可能性、さらにはイラン政権崩壊が新たな過激派政権や「失敗国家」を生み出すことへの懸念もあるという。