ヒットコメディの予感?メラニア夫人ドキュメンタリー予告編にツッコミ

3
melania
©MashupReporter

メラニア夫人は17日、自身のSNSアカウントで、年明け公開予定のドキュメンタリー映画『MELANIA』のトレーラーを披露した。

本作は「メラニアの人生を垣間見る貴重な機会」をうたい、トランプとの関係性にも踏み込む内容になるとしている。製作開始当初から、メラニアが昨年立ち上げたプロダクション「Muse Films」に対し、Amazonがライセンス料として4,000万ドル(約62億円)を支払うと報じられ、話題を呼んだ。

監督を務めるのは『ラッシュアワー』シリーズで知られるブレット・ラトナー。同監督は2017年、複数の女性からセクハラや性的暴行で告発され、ワーナー・ブラザースが契約を打ち切るなど、いわゆる「キャンセル」の対象となっていた人物でもある。

約1分間のトレーラーは、巨大なつば広帽をかぶったメラニア夫人が大統領就任式に向かう場面から始まる。「さあ、また始まるわよ」とカメラに語りかけると、ドラマチックな音楽が流れ出す。演説準備中のトランプに助言する様子や、トランプタワー内部で撮影された映像も盛り込まれている。

ラストは、電話口の夫に向かって「こんにちは、ミスター・プレジデント。おめでとうございます」と語りかける場面で締めくくられる。トランプが「観た?」と尋ねると、メラニア夫人は「見てません。ニュースで見ます」と答え、どこかちぐはぐなやり取りが印象に残る。

Advertisement

ネット上では「史上最高のファーストレディだ」「待ちきれない」といった期待の声が寄せられる一方、左派やアンチ層からは早くもツッコミが相次いでいる。

トレーラーを取り上げたYouTubeの政治トーク番組『The Majority Report』では、冒頭のセリフからスタジオが笑いに包まれた。撮影の完成度や、スリラー映画を思わせる過剰にドラマチックな編集を揶揄し、最後の電話シーンでは笑いが最高潮に達した。番組内では、その場面をキャストで再現しようと話し合うなど、大きな盛り上がりを見せた。

また、オバマ政権の元スタッフらが運営するポッドキャスト『Pod Save America』でもトレーラーが話題に。特に、夫婦の一対一の会話でメラニア夫人がトランプを称号付きで「ミスター・プレジデント」と呼んでいる点に注目が集まった。

番組では「これが一番クレイジーだ」「ミシェル・オバマがオバマを“ミスター・プレジデント”と呼ぶ姿を想像できるか?」といった声が上がり、「そんなの耐えられない」とジョーク交じりの反応が続いた。さらに、メラニアに支払われる4,000万ドルについて、ジェフ・ベゾスからの事実上の賄賂ではないかとの批判や、ラトナー監督の業界復帰とトランプ大統領の関与にも議論が及んだ。

このほかSNS上では、「こうして詐欺は続く」といった皮肉や、故ジェフリー・エプスタインの画像とともに「カメオ出演が楽しみだ」とする投稿も見られるなど、辛辣な反応も広がっている。

映画がどこまでメラニア夫人の素顔に迫るのかは不明だが、ニューヨーク・タイムズのホワイトハウス担当記者はトレーラーについて、「彼女は夫のスピーチやドレスのスケッチに口出しする、主導権を握る自己主張の強い人物として描かれている」と指摘。「アメリカ国民に対し、自分がどう見られたいのかを率直に示している」と評している。