トランプ政権で商務長官を務めるハワード・ラトニックが、故ジェフリー・エプスタインとの関係をめぐり、与野党双方から辞任を求める圧力に直面している。ラトニックは今週、赤沢経済産業相の訪米を受け、昨年の日米合意で決まった総額5500億ドル規模の対米投資・融資枠組みについて協議する予定だ。
米司法省が先月末に公開した文書によると、ラトニックがこれまで説明してきた内容と異なり、エプスタインとの関係がより深かった可能性が示されている。
2012年11月、エプスタインのアシスタントがラトニック氏宛てに送ったメールには、「ジェフリー・エプスタインは、あなたが休暇中にセントトーマス島に滞在する予定だと承知しています」と記され、「ジェフリーから、連絡のためいくつかの電話番号を教えてほしいと頼まれています」と続いていた。
同年12月には、ラトニックは別のメールで、「土曜日の午後早くにセントトーマスに到着し、月曜日にセントバーツまたはアンギラ島へ向かう予定だ」と記し、妻子や友人一家を同行するとしていた。

翌2013年には、エプスタインが会計士とのやり取りの中で、ラトニックの「乳母」について言及していたことも明らかになっている。
両者はまた、2012年末に広告テクノロジー企業「アドフィン」の株式取得契約にもそれぞれ署名しており、ビジネス上の関係もあったとみられる。その他の文書からも、面会や会食の調整が行われていた形跡が確認されている。
これらの文書は、エプスタインが2008年に性犯罪で有罪判決を受けた後も、両者の接点が長期間続いていたことを示唆している。
ラトニック氏は昨年10月、ニューヨーク・ポスト紙の取材に対し、2005年に妻とともにエプスタインのニューヨークのタウンハウスを見学した後、「二度とあの忌まわしい人間と同じ部屋にはいない」と決意したと語っていた。商務省もBBCに対し、「接触は妻同席の限定的なもので、違法行為で告発された事実はない」との声明を出している。
一方、今回の文書公開を主導したトーマス・マシー下院議員(共和党、ケンタッキー州)は日曜日、ラトニックの辞任を公に要求した。
マシー議員はCNNの番組「インサイド・ポリティクス」で、「議会証言ではなく、ただ辞任すべきだ」と強調。「英国では駐米大使や王室メンバーがより軽い理由で辞任している。われわれが目にしたラトニックの嘘はそれよりも重大だ」と述べた。さらに「文書を信じるなら、彼は確かに島を訪れ、エプスタインとビジネスをしていた。それは有罪判決後の話だ」と指摘した。
民主党のロー・カンナ下院議員(カリフォルニア州)もX(旧ツイッター)上で辞任を要求。「英国では王室が責任を問われ、ノルウェーでは王女が地位を失った。アメリカではハワード・ラトニックが辞任すべきだ」と投稿した。
アダム・シフ下院議員(民主党 カリフォルニア州)は、「国民に嘘をついた」ラトニックには「商務長官を務める資格はない」と投稿。「辞任すべきだ」と要求した。

