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量子コンピューターのIonQ、Elisity買収の2日後に20億ドル増資―株価は9.5%安

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bit and stock chart
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量子コンピューターを中核に、セキュリティや半導体製造へ事業を広げる米IonQ(NYSE: IONQ)は10月14日、総額20億ドルの株式発行の条件を決めたと発表した。購入主体は、米Susquehanna系の投資会社Heights Capital Managementが運用する事業体だ。同社によるIonQへの出資は、2025年7月と10月に続く3度目となる。

IonQは2日前の10月12日、セキュリティ企業Elisityを最大13億ドルの株式交換で買収すると発表したばかりだった。株主の持ち分が立て続けに薄まる形となり、10月14日の終値は31.42ドルと前日比9.53%下落した。D-WaveやRigettiなど、他の量子関連株も連れ安となった。

「1株40ドル」は株とワラントのセット

IonQが発行するのは、普通株式2,050万株と、事前払込型ワラント2,950万本(1本につき普通株式1株分)だ。事前払込型ワラントは、行使時の払い込みが1株0.0001ドルだけで、実質的に株と同じ扱いになる。価格はいずれも40ドルで、10月13日の終値34.73ドルより約15%高い。

ただし40ドルには、株1株または事前払込型ワラント1本につき2本のワラントも含まれる。ワラントは、決まった価格で将来の新株を買える権利だ。Series Cワラントは計1億本で、行使すれば最大1億株の新株が発行される。行使価格は69.46ドル、期限は2033年10月だ。

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Heightsは2025年7月に約10億ドル、同年10月に約20億ドルを、今回と同じく株式(または事前払込型ワラント)1単位に7年物のワラント2本を組み合わせた形でIonQに出資してきた。3回の合計は約50億ドルになる。

株数は2割強増える計算

増資前の発行済み株式は約4億890万株(10月13日時点)で、増資で5,000万株(12.2%)増える。

Elisityの株主に渡す株数は、株価によって変わる。計算に使う株価には上限49.61ドルと下限33.07ドルがあり、14日の終値31.42ドルは下限を下回った。この水準が続けば、買収対価が約3,477万株、従業員向け株式報酬が約302万株となり、合計約3,780万株になる。

増資と合わせると約8,780万株で、増資前の21.5%にあたる(編集部の試算)。株価が69.46ドルを超えてSeries Cワラントが行使されれば、さらに最大1億株が加わる。

20億ドルの使い道

デ・マシ会長兼CEOは発表文で、調達により商業化を加速し、戦略上の柔軟性を得ると説明した。目論見書はより具体的で、運転資金などに加え、一部を戦略的な買収や提携に使う可能性を挙げた。さらなる買収を見込み、その対価に株式を使う方針も明記している。

今回の調達で、IonQの手元資金(現金・投資)は単純合算で約40億ドルになる可能性がある。SkyWater買収の支払いを反映した6月末時点の試算値約20億ドルに、今回の純手取り約19.9億ドルを足した額だ。ただし、7月以降の営業支出や買収関連支払いは反映していない。

政府の評価と民間の資金

IonQは10月7日、DARPAの量子ベンチマーキング・イニシアチブ(QBI)で、最終段階のStage Cに新たに選ばれたばかりだ。契約の潜在価値は最大3億ドルで、増資の発表文もこの選定に触れた。ただし、今回の20億ドルは政府からの資金ではなく、株式市場からの調達だ。

売りは他の量子株にも広がった。商務省が持分の取得を予定するD-WaveとRigettiも、14日はそれぞれ約10%、約9%下げた。同日は、9月のCPIが予想を上回ったことを受けてハイテク株全体が売られた日でもあり、IonQの下落を増資だけに帰することはできない。

今後の予定

  • 10月16日:増資の決済
  • 11月上旬の見込み(会社は未発表):7〜9月期決算
  • 2026年10〜12月期:Elisity買収の完了予定