トランプ大統領は21日夜、米軍戦闘機によるイランの3つの核施設爆撃を発表した。
「イランのフォルドウ、ナタンツ、イスファハンにある核施設への攻撃は成功。すべての航空機はイラン領空を離れ、帰還途中だ。フォルドウの主要地点には最大積載量の爆弾を投下した。アメリカの偉大な兵士たちに祝福を。この作戦を実行できる軍隊は世界に他にない。今こそ平和の時だ」
トランプ大統領は、先日イスラエルによるイラン攻撃への米国の直接関与について「2週間以内に決断する」と表明していた。
ニューヨーク・タイムズ紙によれば、イラン政府高官3人が匿名を条件に「米軍機が現地時間午前2時30分ごろ、フォルドウとナタンツを爆撃したとみられる」と語ったという。
「アメリカ・ファースト」を掲げ、海外での軍事介入抑制を強調してきたトランプ大統領の今回の発表。インターネット上では賛同を示す声が上がる一方で、批判や疑問の声も多く見られる。
あるXユーザーは「世界最大級の非核爆弾をイランに3発も投下しておきながら、『今こそ平和の時だ』とは、あまりにも厚かましい。トランプは平和ではなく戦争の大統領。第三次世界大戦が始まった。爆撃を支持したネオコンの名を記録しておこう」といった投稿。
また、
「他国の領空を侵し、爆撃しておきながら『今こそ平和の時だ』と語るのは、史上最低の大統領」
「大統領の発言として非常識。爆弾投下は平和をもたらさない。むしろ戦争の火種」
「核施設を攻撃しておきながら平和を叫ぶのは、他人の顔を殴っておいてハグを要求するようなもの」
など、厳しい声も見られる。
民主党下院のハキーム・ジェフリーズ議員は声明で、「トランプ氏は中東に平和をもたらすという約束を果たせず、戦争の危険を劇的に増大させた」と批判。「国民をミスリードし、軍事力の使用に際して議会の承認を求めなかった」とし、「いかなる悪影響についてもトランプ氏には全面的な責任がある」と述べた。